「MBTI」いろんな自分が見えるのは自己認知が高いから?
はじめに
「MBTIなど自己理解をいろいろやってみたけど、あっちもこっちも当てはまる気がして、結局どれが本当の自分か分からない…」
日常会話でも「MBTIのタイプ何?」と会話が出てくるほど
(16personalitiesの間違いだろってツッコミは一旦なしでお願いします)
自己理解ブームで自己理解に触れる今だからこそ出てくる悩みだと思います。
実はそれ、“あなたの自己認知が高まっているサイン”かもしれません。
たくさんの要素を感じ取れるようになったからこそ、
「いろんな自分」が見えて混乱するんです。
「本当の自分は1つだけ、強くて揺るぎない軸がある…」
と思っていた時期が自分にもありました。
でも実際にMBTIや16personalitiesなどを深く学んでいくと、
「あれ、この場面では違う性格要素が出ている?」と
いったことが多々でてきました。
その中で自己理解をすればするほど
自己矛盾や葛藤が見つかり落ち込んでいたんですよね。
MBTIを始めたときのほうが単純明快に
「”INTPの自分はこんなタイプなんだ”と気楽に考えることができて楽だったな」
と思うこともよくありました。
結論から言うと、
「いろんな自分」を認知できるのは、むしろ成長の証なんです。
“1つの強い自分”を求めがちな理由
自分の中で理由は3つあって・・・
世間の「分かりやすいキャラ像」への期待
SNSやyoutubeで成功している人などの話を聞くと、
「ああいう一貫したキャラクターが本物で自信がある人間だ」
みたいに思いがち。“これこそが自分”という安心感を得たい
いろんな自分がいると、どれが自分なのか分からなくて不安になる。MBTIを“箱”として捉えすぎる
「ESFPなら陽キャ」「INTJなら支配したがり」などと
主語を大きくしてタイプを単純化しすぎてしまう。
こうした理由から、
「自分は○○タイプだから、こうしなくちゃいけない」
「自分はこんな生き方で人生を歩んでいくべき」
みたいに思い込んでしまいます。
いろんな自分が見えるのは自己認知が高い証拠
①多面的な自己像に気づけるだけの“視野の広さ”
以前は見えなかった“潜在的な行動パターン”や“無意識に抑えていた感情”を、
客観的に把握できるようになっている。MBTIの同じタイプのいろんな人の説明を読んだとき、
「あ、こんな場面でそうなるときが自分にあるかも…」など
感情に惑わされずに情報を主観客観の両方から見て認知できる
②シチュエーションで変わる自分
友だちと話しているとき→外交的で陽気な一面
仕事で集中しているとき→ひたすら内向的に黙々と取り組む一面
家族の前→感情的になりやすい一面
人は場面や相手によって、自然に振る舞いを変えている。MBTIはあくまで「心の傾向」を示すモデルであって、“1パターンの自分”しか存在しないわけではありません。
認知が高まるほど、無意識の葛藤に気づける
先ほど「いろんな自分が見えるのは自己認知が高いから」とお伝えしましたが、それと同時に、今まで無意識だった“内面の葛藤”にも気づきやすくなるというメリットがあります。
認知が追いつかないうちは、“自分の中にある対立”すら意識できない
「なんだかモヤモヤする」「うまくいかない…」と漠然と感じていても、その正体を言語化できない状態です。
でも自己理解が進み、自分の心理機能や価値観を整理できるようになると、
「あ、ここで自分はAとBのはざまで葛藤していたんだ」と明確に捉えられるようになります。
① 葛藤が見える=悪いことじゃない
むしろ、「ここで自分は矛盾してるんだ」「この場面で対立が起きてるんだ」
という認識を持てることは、次に進むための第一歩。
“葛藤”に気づけないと白黒思考で物事を見るので
片方の選択肢を否定してしまう。
なので、解決したつもりでもなぜか心がモヤモヤする無意識に否定していることが認知できないので
一生負のループを気づかぬうちに繰り返す心の不安の正体を認知できるので
ネガティブな感情に支配されにくくなる
② 「なんでこんなに迷うの?」は“両方大事”のサイン
葛藤に陥るときは、大抵「どっちも捨てがたい」から迷うんですよね。
そこにこそ自分の大切にしている価値観が隠れているわけです。
わかりやすい例を出すと
”健康”と”お金”
どっちも欲しい、どっちも失いたくない
→ 葛藤が起きる”責任感”と”自由”
どちらも捨てられないから悩む
→ ここに自分の大事にしている“コアの価値”が潜んでいる
INTPの事例──内的思考 vs 外的感情の白黒思考からの転換
ここで具体的な例として、
INTPの自分が抱えていた葛藤の一例をご紹介します。
①内的思考vs外的感情の葛藤
内的思考を優先しすぎると…
「自分が考えた結論が正しい!」という思いが強くなり、
相手が異論を唱えるとつい論破してしまっていた本当はそこに「相手の意見にも耳を傾けたい」気持ちもあるのに、
“自分の意見を否定されるのが嫌だ”と無意識に恐れてしまっていた
外的感情を優先しすぎると…
今度は、”すべてYESマン”になってしまい、
自分の意見を通せずに自己否定感が募ってしまった「周囲との調和」を重視しすぎて、
結局自分を押し殺してしまった
②白黒思考で“どちらかしか選べない”状態だった
「相手を肯定=自分を否定」と無意識に考えて
自分の意見を肯定しようとすると
「自分の意見を通す=相手を論破」と考え
相手が折れるまで徹底的に論破をしようとする。
または相手を肯定しようとした場合は自分を全否定してしまっていた。
この二択にハマり
どちらの選択も苦しくなっていた状態だった。
③ 止揚・統合で“第三の道”を見つける
「周りの空気を壊さない言い方で、自分の考えを伝える」
という選択肢がでてきた。
具体的にはまずは相手の意見・感情を認めた上で、
「自分はこう考えたんだけど、どう思う?」と投げかける。
自分の内的思考を無理に抑え込むのでも、外的感情に振り回されるのでもなく、
両立をいいとこ取りをする。
こうして「葛藤を止揚」することで、
本来なら対立していた2つの価値観を“どちらも活かす”道が開けました。
止揚とは何か?については
過去にブログの方で書いています。
なぜ葛藤を統合、止揚することが重要なのか?
①葛藤の正体は「どっちも大事」だからこそ
葛藤の話を始めたときに少し触れましたが、
僕たちが強い葛藤を覚えるときって、
“どっちかを捨ててもいいや”と思えるなら、
そもそも悩まないんですよね。
それができないから、白黒思考に陥ってしまう。
でも実は「どっちも自分にとってすごく大事だから手放したくない」ってだけなんです。
② 捨てられないなら、どうにか両方とも“扱う”しかない
”お金と健康”の例
どっちも捨てられない → じゃあ自分なりにバランスをとろう、と考える相反する心理機能(自分の今回の例だと内的思考と外的感情)の例
どっちかしか選べないと思い込むと、どちらかを犠牲にすることになってしまう。
でも葛藤を止揚、統合することができれば、
相手とのコミュニケーションも円滑だし、自分の自己肯定感を保てる。
③認知が広がるほど、葛藤を“認知”し、解決への道が見える
これまで無意識だった葛藤を認知できると、
「今ここでAとBが衝突してるんだな」と
自分を俯瞰するような視点から理解できる。
そこから、「どうすればAもBも満たすのか?」という
視点で物事を考えるので
解決策を出して実際に解決してもモヤモヤが残る
ということが起こりにくくなる!!
結果的に、
人生の選択肢や解決策の幅が広がるのです。
まとめ
長かったですが、今回の話をまとめるとこんな感じです。
いろんな自分が見える=自己認知が高まっているサイン
かつては無意識だった葛藤や矛盾が、表面化してきたということ葛藤を認知できるのは悪いことじゃない。むしろ良いこと
むしろ「どちらも捨てられないほど大事」と気づけている証拠MBTI的に見ると対立する心理機能が統合される:内的思考 vs. 外的感情
自分の例は内的思考vs外的感情と
「相手を否定する or 自分を否定する」の二択になりがち
止揚・統合で「空気を壊さず自分の意見を伝える」道を模索しようとなり
内的思考と外的感情のいいところどりができるようになった葛藤する両方を満たすのが根本的な解決策になるので”止揚・統合”が必要
自分の中の相反する対立に気づく
→いいとこ取りができる根本的な解決策を考えやすくなる
自己理解を本格的にやっていくと
いろんな自分を見つけては「自己矛盾だ…」「また葛藤があるよ」
と落ち込んでいたんですよね。
MBTIを始めたときのほうが単純明快に
「”INTPの自分はこんなタイプなんだ”と気楽に考えることができて楽だったな」
と思うこともよくありました。
でもその自己矛盾や葛藤を両方満たしたいのが自分だと
思えるようになってからかなり気がラクになりました。
最後にお知らせ
MBTIなどを使って自己理解をしていく
LINEのオープンチャットコミュニティを運営しています。
週1,2回ZOOM会をしています。
ZOOM会は顔出しなし、途中入退場ありでやってます。
興味がある方はメルマガに登録して
最初の案内メールからオープンチャットに参加してください。
お待ちしています!