2022.01.11「人格の存在にウケる」+今日のおすすめボカロ曲

曲と動画でひとつの物語を描く。楽曲っていうか動画とあわせてアニメ映画を見ているみたい。きらきらしたブラスサウンドとピアノで心弾む物語音楽。

自販機の隣でふたりはだべっていた。そんな歌い出しから、それこそ自販機の隣でだべるような、なんでもない、人生のかけらが見える、そんな「お話」を歌う。サビのオクターブジャンプが超好き。

音のひとつひとつが際立つ引き算の音楽。ハスキーな結月ゆかりの歌声が、時には流れるように時にはスタッカートでかと思えばけろけろした感触もあって、と音にあわせて様々な表情を見せる。グルーヴ感。

先日紹介した「無機質のプルトー」の水面湊人さん2作目。ダウナーでしずみこむようなサウンドながらも、独特のキャッチーさがあり重さと明るさのバランス感がとても好き。こすれるような音のキックが心地いい。

淡々とした初音ミクの歌唱とソリッドなサウンドで楽曲全体の緊張感がすごい。不思議な音色のパーカッションと相まってどこか民族チックなエレクトロ。

●日記

・TLでたまたま見かけた、プロセカのキャラクターにインタビューする雑誌企画が気になって買ってみた。『PASH!』という女性向けアニメ系雑誌の企画で、プロセカに登場する男性キャラクターにインタビューをする記事が過去数か月に渡って連載されているらしい。

・で、その「男性キャラクター」の中にKAITOと鏡音レンが含まれていた。……ぼ、ぼーかろいどにインタビュー……??ってなる。けど、普通のいわゆる「キャラクター」と何が違うかって言われるとうまく説明できない。いやでもヘンでしょ。御丹宮くるみはヘンなものが好きです。

・ネット記事で一部が見られるので詳細はこちらを見てください。


・めちゃくちゃ人格あってウケちゃった。人格の存在にウケるな。

・ゲーム内でも普通におしゃべりしてるじゃんって言われるとそれはそうなんだけれど、こういう…ゲームの外側というか、そういう場で同じことをされると「人格がある……」ってなるのが不思議。ゲーム内のストーリーやライブのMC等で喋っているときは「そういうお芝居を見ている」感覚になるので人格も含めて創作であると捉えているところがあり、そしてこうしたインタビューの場では「インタビューを受けるというお芝居」が直感的でないゆえに創作でなく実際にそこにKAITOというキャラクターが人格を持って動いているように感じられるのかな、と思った。面白い。

・同じ雑誌には他のゲームやアニメのキャラクターへのインタビューも載っていて、私は普段あまりアニメ雑誌を読まないのだけれど、普段からこういうコンテンツを摂取している人だと「人格がある」ことがあたりまえになったりするのかも。

・キャラクターへのインタビューの前後ページに、キャラクターを演じている声優さんへのインタビューが一緒に載っているのも面白い。声優さんが出てくると途端にお芝居、創作物、といった感が出てくるのに次のページでは人格のあるキャラクターがインタビューを受けている。交互欲で脳がバグる。

・声優さんといえば、プロセカ1周年のときのリアルイベントに行ったとき、壇上に乗っている声優さんに対してキャラクターの名前で、例えば「寧々ちゃん出てきたー!!!」とかって実況ツイートしている人が大勢いてびっくりしたことを思い出した。声優さんとキャラクターの境界をぼかして見る能力が発達している。そういう能力が発達している人から見たら、私の思うヘンさも当たり前のことで何がヘンに感じるのか分からなかったりするのかもしれない。


・ちなみに雑誌を端から端まで見たがボーカロイドの説明が一切なかった。世の中にはなにもしらずに雑誌でKAITOのことを知り、その後「あの雑誌に載ってたゲームのキャラクターがなんかソフトになってる!プロセカの力すごい!」みたいになる人が多分存在する。私はすごい小さいころにケロロ軍曹でガンプラという存在を知り店頭で「アニメで見たガンプラってやつが本当に売ってる!ケロロ軍曹の力すごい!」って親に言いめちゃくちゃ笑われたことがある。そういう人の存在に思いをはせて生きていきたい。

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