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モンゴル紀(1)・Distant lands

8月半ばではあるけれども、夕方はウィンドブレーカーを着込むくらいがちょうどよいです。
平均標高は1600m、100m標高が高くなると、気温は1℃下がるというので、海抜0m地帯との差はマイナス16℃。東京で考えると35℃の酷暑がここでは19℃、夕方ならば30℃が14℃。

地平の向こうに吸収される夕陽を探しながら、そんな計算をします。


旅はモンゴルへ

幼稚園や小学校で読まれる物語「スーホの白い馬」、中学高校では井上靖の「蒼き狼」、最近ではドラマ「VIVAN」など、生きているうちに何度か目にする耳にするモンゴルのこと。

私は20代の頃から世界遺産を巡る旅に憧れて、アジア中東などを訪れてきました。これからも、憧れに素直になって旅をしたいと思いますが、時間も資金も相応に必要です。

しかし、そもそも旅に必要な要素といえば、体力と好奇心。旅をしたいという強い心のエネルギー。


40代も半ば、思うものもあって、体力のあるうちに行っておきたい国、モンゴルへ家族で行くことにしました。

司馬遼太郎「街道を行く モンゴル」、北方謙三「チンギス紀」と、モンゴルのビジネス書とモンゴル語の教本をかじり読みして、あと3ヶ月、あと2週間、と指折り数えて、過ごす日々。

長めの休みをとって行ってきました。

かつて世界を脅かした大帝国の末裔たちと、遊牧民の伝承文化。

大国中国とロシアに南北で挟まれた地政学的要衝。ひたすらの草原とゴビ砂漠、夏は40℃、冬はマイナス40℃、一年で80℃の寒暖差の厳しい自然。

歴史的にも社会的にも自然的にも、日本を出て観て聴いて巡るにはとても良い国であろう。

そんな思いで一念発起して行ってきたら、嗚呼、一杯になって帰って来られました。

どこまでも続くステップを宇宙が覗き込む

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