「サイコーにかわいい私」になれ
去年の12月19日、CHAIのライブにいった
彼女たちのライブを見るのは2回目
7月のリキッドルームのライブで度肝を抜かれてから彼女たちのファンになった
Zeppサイズになっても演奏、見せ方、全く軸がブレず
むしろ、進化していた
CHAIは世の中的に
ゲテモノバンド
と理解されそうなルックスだと思う
ピンク
全員コスプレのような衣装
口紅は真っ赤っか
正直最初は
「新しいあふりらんぽ!?」
と思って敬遠してた
(あふりらんぽが嫌いなわけじゃないよ)
でも曲を聴いたり、彼女たちのMCをきいていると
それはすぐ間違いなんだって分かった
NEO かわいい
コンプレックスはアートなり
これが彼女たちのコンセプト
要約すると
「私ってサイコーにかわいくない?」
ということなのだ
お世辞にもかわいいとは言えないルックス(!)の彼女たちだけど、本人たちは
サイコーにかわいい!うん!いけるいける!
という超ポジティブバンドなのである
ライブはほんわか多幸感に包まれる不思議な時間で
お客さんに対してもコンプレックスさいこ〜のスタンスは変わらない
私はひねくれているので
最初この人たち正気なのかな
とか思ったりしてしまった訳だが
CHAIは至って本気だったのだ
私は、自分のことをサイコーにかわいいなんて思ったことがないことに気がついていた
あるがままの自分なんて価値がないと思っていたし10代の頃から劣等感を持ちながら生きていたから
CHAIという存在が
ほんとうにほんとうに、まぶしく思えた
彼女たちは
なんでそんなにポジティブでいられるんだろう?
ちょうど年末に、「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」という映画を観た
見た目に自信のないぽっちゃり女子が、「私、超かわいい!」という思い込みの力で人生大逆転するというどたばたコメディ映画
私はこの映画をみている間、CHAIのことが頭から離れなかった
この映画は「私かわいい!」と思い込む(勘違いする)ことが原点になっている
本当の意味でこの結論にいたるまで、主人公は恥ずかしがったり、悔しくて泣いたり、好きな人に引かれたり、鏡の前でセクシーポーズしたり、まぁここでは言えないようなあんなことも色々やってやっと
「私ってかわいいんだな!」
と思えるようになるのである
さて、映画のような結論にいたるまでの過程は
CHAIでは一切語られない
「サイコーにかわいい私」は
その退屈でつまらない過程を絶対に赤裸々にはしないことを、彼女たちは知っているんだろう
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