あなた
あなたと初めて会ったのは22歳の夏でした。
私はメガネを選んでいた。ちょうど免許更新で
視力低下が分かり運転時メガネ着用が義務になっ
たためだ。
コラボメガネが欲しくてどの形、どの色にしよう
か迷っていたら、あなたが声を掛けてきて、ふと
目が合い一瞬心がざわついた。
この人と付き合うかも、、、、
今までにないスピードであなたの存在がわたしの
心の中に刻まれていく感覚があった。
あなたは顔の輪郭や目の位置などをみて的確に
アドバイスをくれた。最後の2本でまた悩みアド
バイスを求めた。
彼に選んでもらっている様な気がした。
メガネの調整をしてもらっているとあなたは
言った、
「ぼく、今日は手伝いに来てていつもは別の店舗にいるんですよ」メガネを受け取ろうとすると、
「--って言います。アンケートに記載お願いしますね」って。
そんな事を言われたら会いに行ってしまうでは
ないか、、、また心がざわついた
あの時の保証書が今でも捨てられない。
あなたの名前が書いてあったから。
お店を出ても忘れられなくて、家でもあなたの
名前を連呼していた。
その日から、あなたはわたしの心に住み始めま
した。