『転生ブラコン令嬢アンシェリーンは名探偵～伏見ー山科ー亀岡を結ぶ結界の真実 ＦＢＩプロファイラーが田の字エリアの住民心理に迫る！ もう殺人関係あらへんやん編』
【タイトル（仮 エピソード弐）】
『転生ブラコン令嬢アンシェリーンは名探偵～犯人はお兄はんどす連続殺人事件・弐 聖護院かぶ検事登場「真犯人はどうだってええねん！ 大事なんは裁判で有罪にできるかどうかや！ 有罪にできひんおもたら即不起訴。間違いなくこいつがやりおったなおもても、不起訴や！」 お兄はん嫌疑不十分により不起訴編』
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（サクサクやった！）
【あらすじ（本物）】
祖母が大往生し、やっと自分で自分の人生を切り開くことができる、と喜んだのもつかの間、遺産相続争いに巻き込まれ、畳で滑って転んで低いテーブルの角に後頭部を打ち付けた主人公が、死ぬ間際に願ったのは「生まれ変わったら優しいお兄さんがほしい」だった――。
【あらすじ（仮 弐）】
「有罪にできひん可能性がわずかでもあったら不起訴や。裁判で負けたら、出世に響く。勝てる案件だけを起訴すんねん。それが異世界の司法やで！」
ヨレヨレのトレンチコートを着た６０がらみの男が、聖護院かぶの千枚漬けを歩き食いしながら二寧坂をのぼり、やがて消えた。
重要人物と見せかけ、ただのモブ！
ちょうどそのとき、名探偵アンシェリーンは、一日の営業をおえて閉店したスタ○バックス京都二○坂ヤ○カ茶屋店の前で、決して解けない難問にぶち当たっていた。
「愛しいレイフィお兄様へのこの気持ち、どうすればいいのかしら。レイフィお兄様とわたくしは、兄と妹。いわば、チルチルとミチル、ヘンゼルとグレーテル、仁木雄太郎と悦子の関係です。血はつながっていませんから、チルチルミチル、ヘンゼルグレーテル、仁木兄妹とは違いますけど――」
はっとして、振り返ると、レイフィお兄様が「小川珈琲」というロゴの入った白いタンブラーを持ち、アンシェリーンに凍えきった目を向けていた。
「アンシェリーン、きみには失望したよ。こんなところに仁木兄妹を出してくるなんて。きみにとって、仁木兄妹はチルチルミチル、ヘンゼルグレーテル、なすなかにし、まるむしさんと横並びにできる存在だったんだな。このタンブラーは、京セラはんと小川珈琲はんのタイアップ商品や！」
「お、お兄様、なすなかにしはいとこ同士ですわ。まるむしさんにいたってはただの他人。しかも、正式なコンビ名は、まるむし商店です。地球のためにマイタンブラーを持参するお兄様、グレタさんも大絶賛でしてよ。コメジルシ、あくまで個人の感想です」
「アンシェリーン、きみにとって大事なのは、まるむしさんの正式なコンビ名かい？ それとも地球への愛かい？ 王太子妃の座をかけたダンスバトル……、と見せかけた歌と俳句の競い合いかい？」
「お兄様、ちょっとだけストーリーに踏み込みましたわね！ そろそろ読者も飽きてきたのではないかしら。ここで一句」
愛とエロス
恋と友情
血と涙
裏切りと憎悪
努力と才能
持つ者と持たざる者
伯爵令嬢と侯爵令嬢
インコとインコ
あらゆる関係が交錯するめくるめく世紀の大傑作
読み出したら涙と動悸と息切れが止まらない
夢と真実と冒険の感動巨編！！
ティアラ文庫さん刊行『転生ブラコン令嬢ですが、塩対応のツンデレお兄様に溺愛されていたようです』が大絶賛発売中です！
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