鬼切日記ver5.0 創作者のタイプ

創作活動は、誰もが同じ動機でやってるとは限らない。

プロを目指すか趣味としてやるか、みたいな話でもなく、もっと根本的な部分で違っている。個人的には3タイプに分けられると思う。

①超人……何かを表現すること自体や、表現技術の成長に喜びを感じるタイプ

おそらくプロの創作者は、ほとんどがこれなんじゃないかと思う。漫画家漫画の登場人物なんかにも多く、創作活動をしない人から見た創作者の典型的なイメージ。でも数はすごく少ない。

このタイプの強みは、とにかく持っているエネルギーの総量とチャレンジ精神が尋常でないこと。ジャンルに囚われず何でも糧にする意欲があり、失敗から学び続けられる。

弱みは特にないが、あえて挙げれば超人であるがゆえに創作以外でも活躍できてしまうこと。自己研鑽に対する情熱と、創作に対する情熱のリンクが途切れると、別の場所に行ってしまうかもしれない。

彼らにとっての「良い作品」=「クオリティの高い作品」

②俗物……創作を通して誰かと繋がりたい何者かになりたいというタイプ

アマチュア創作者に一番多い。何かのサークルに入るなり、集団で創作活動をすれば、この手の輩がゴロゴロいることはすぐにわかる。

このタイプの強みは、ごく一時的であれば「超人」に匹敵するパフォーマンスを発揮できること。「今すぐ金持ちになりたい・今すぐモテたい」といった俗な願望は「今すぐ完成品を作る」という強い動機になり得る。

ただしそれは長続きするものではなく「結果が出ない=人に認められない」のでやめるという人がほとんど。おそらくプロの創作者になれなかった俗物タイプは若いうちに筆を折り、創作の世界に返ってくることはない。

彼らにとっての「良い作品」=「他者に認められる作品」

③妄想好き……自分の頭の中にある空想を形にしたいタイプ

web上には大勢いるが、オフラインではほとんど見かけない。多分みんな引きこもってる。超人タイプからすると視界に入らず、俗物タイプからすると理解しがたい行動原理であるせいか、存在感が薄い。自分はこのタイプ。

はっきり言って強みはない。弱みは無数にある。

その中でも特に、やりたいこと以外はやらないという我儘さ、特定のアイデアに対する過剰な執着は、プロを目指す上でも趣味としてやる上でも枷にしかならない。

実のところ創作や表現をやってるというより、好きな玩具を自分ルールで並べて満足してる子供なんだと思う。

このタイプの究極はH.P.ラブクラフト、宮沢賢治、ヘンリー・ダーガーあたり。死ぬまで玩具箱を広げ続けた偉大な先輩たち。

彼らにとっての「良い作品」=「自分が好きな作品」

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