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今日の安全意識を高めるヒント: 職場安全巡視のポイントと注意すべき点

 職場安全巡視は、現場の安全性を確認し、労働災害を防止するために欠かせない取り組みです。特に法律違反がないことを確認することが最優先ですが、それ以外にも巡視中に注意すべきポイントが多数存在します。以下では、安全巡視の基本的な流れと具体的な注意点を解説します。

安全巡視

1. 法律違反がないことを最優先で確認する

法律違反は労働災害のリスクを高めるだけでなく、事業者が行政処分や刑事責任を問われる可能性もあります。以下の項目は特に注意深く確認しましょう。

1-1. 作業開始前の点検

  • 玉掛用具の点検: ワイヤーロープやチェーンが損傷していないか、異常がないかを作業開始前に点検しているかを確認します。

    • 確認例: 点検記録が適切に残されているか。現場で使用されている用具に不具合がないか。

1-2. 脚立や足場の管理

  • 脚立の高さ: 2メートル以上の脚立が職場にある場合、高所作業の規則に従い、安全帯の使用や補助具の設置が義務付けられています。

    • 確認例: 高さが規定を超える脚立の使用状況や、適切な使用手順が守られているか。

1-3. 作業主任者の配置

  • 配置と資格の確認: 作業主任者が必要な現場で、適切な資格を持つ人が選任されているかを確認します。

    • 確認例: 現場に主任者の配置状況が明示され、指示を適切に行っているか。

1-4. その他の法令の各項目を確認ください


2. 職場全体の安全確認ポイント

法律違反以外にも、巡視中に確認すべき点は数多くあります。以下に主要なポイントを挙げます。

2-1. 機械や設備の安全性

  • 設備の保守点検: 機械の安全装置が正しく作動しているか。

    • 確認例: 緊急停止ボタンが正常に作動するか、保護カバーが外されていないか。

  • エネルギーの遮断: ロックアウト・タグアウトが適切に運用されているか。

    • 確認例: 作業中断時にエネルギー供給が遮断されていること。

2-2. 作業環境の整備

  • 足元の整備: 床が滑りやすい状態になっていないか。

    • 確認例: 水漏れや油汚れがないか、滑り止め措置が施されているか。

  • 通路の確保: 通路が物で塞がれていないか。

    • 確認例: 緊急時に避難経路が確保されているか。

2-3. 作業員の状態

  • 保護具の着用: ヘルメット、安全靴、手袋など、必要な保護具が着用されているか。

    • 確認例: 高所作業で安全帯が使用されているか。

  • 体調の確認: 作業員が体調不良や疲労を感じていないか。

    • 確認例: 作業前の体調確認が行われているか。


3. コミュニケーションの重要性

巡視中には、作業員とのコミュニケーションも欠かせません。現場の声を直接聞くことで、問題点を早期に把握できます。

コミュニケーションの重要性
  • 作業員へのヒアリング

    • 質問例: 「この作業で不安な点はありますか?」「最近ヒヤリとしたことはありましたか?」

    • 目的: 作業員の視点からリスクを把握し、改善策を検討する。

  • 安全意識の啓発

    • 巡視中に「指差し呼称」の重要性を作業員に再確認させる。

    • 声出しの習慣が薄れている場合は、スマホの騒音計アプリを用いて適切な声量(90dB以上)を実践的に指導。


4. 見落としがちなリスクへの対応

  • 作業手順書の確認: 作業員が手順書に従って作業しているか。

    • 確認例: 作業手順書が現場に掲示されているか、最新の内容か。

  • 危険源の見える化: 危険箇所が明示されているか。

    • 確認例: フロアマップや安全標識が適切に設置されているか。

  • 新規作業の確認: 新たな作業内容やプロセスが導入された場合のリスク評価。

    • 確認例: 新作業に対して安全教育が実施されているか。


5. 巡視結果を共有し、改善につなげる

巡視で発見したリスクや改善点を、速やかに現場や上層部と共有することが重要です。

  • 報告書の作成

    • 巡視結果を具体的に記載し、是正が必要な箇所を明示。

  • フィードバックの実施

    • 改善策をチームで話し合い、具体的な行動計画を立案。


6. 安全巡視を定着させるポイント

安全巡視を単なる形式的な活動にしないためには、以下の工夫が必要です。

  • スケジュールの定期化: 定期的に巡視日を設定し、継続的な改善を図る。

  • 巡視者の教育: 巡視者が必要な知識を持ち、的確な指摘ができるよう、教育を受ける。

  • 見える化ツールの活用: チェックリストやデジタルツールを活用し、巡視結果を簡単に記録・共有。


まとめ

職場安全巡視は、現場の安全を維持するための最前線の活動です。法律違反の有無を確認することから始め、現場の環境や作業員の状態をしっかりと観察することで、労働災害を未然に防ぐことができます。今日から安全巡視を効果的に実施し、職場全体の安全意識を高めていきましょう!

今日のポイント:

  1. 法律違反がないかを最優先で確認。

  2. 現場の作業環境や作業員の安全確認を徹底。

  3. 巡視結果を共有し、具体的な改善策につなげる。

小さなリスクを見逃さず、より安全な職場を目指して取り組みましょう!

                 2024.11.26

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