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令和七年、無災害の一年を目指して
令和七年もあっという間に1ヶ月が過ぎました。新年が始まり、私も労働安全の指導でいくつかの顧問先を訪問しました。そこで感じたのは、やはり「安全管理の取り組み方」には会社ごとに違いがあるということです。
ある会社では、小さな労働災害が続いてしまい、なかなか歯止めがかからない状況でした。一方で、別の会社では「事故を未然に防ぐために」と早めに安全大会を開催し、意識を高めようとしていました。
どちらの会社も、「安全を守りたい」という思いは共通しています。ただ、うまくいく会社とそうでない会社の違いは何なのか。私がこれから1年を通して、そんな疑問に答えながら、管理監督者の皆さんと一緒に「無災害の職場」を作っていけたらと思っています。
「安全第一」こそが品質と生産性を高める
「安全第一」という言葉はよく聞きますが、時に「安全を優先すると作業が遅れる」「納期が厳しい中で安全を意識するのは難しい」と考える人もいるかもしれません。しかし、実際には「安全を守ることが、結果として品質と生産性を向上させる」ことにつながります。
例えば、安全対策が徹底されている職場では、作業者が安心して業務に集中できるため、ミスが減ります。ミスが減るということは、品質のバラツキが少なくなり、手直しやクレームの発生を防ぐことができます。また、事故や怪我が起こらなければ、急な人員不足や工程の遅れも発生しません。結果として、仕事の流れがスムーズになり、生産性も自然と向上していくのです。
逆に、安全を後回しにすると、一見効率が上がったように見えても、労働災害やヒヤリハットが増え、結局はトラブル対応に追われることになります。その影響で生産ラインが止まったり、品質問題が発生したりすれば、かえって時間とコストを失うことになります。
「安全第一」は単なる標語ではなく、品質や生産性を支える土台です。今年も管理監督者の皆さんと一緒に、まずは安全を徹底し、その先にある「高品質」「高生産性」へとつなげていきましょう!
2025.1.31