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人生に一度、真剣に勉強することの面白さ ~安全を学ぶ旅から得たもの~

 皆さん、こんにちは。
皆さんは「人生の中で、本気で学びに向き合う瞬間」を経験したことがありますか?私はこれまで、そうした瞬間が自分に訪れるとは思っていませんでした。

特に、若い頃は学校の勉強にあまり興味を持てず、勉強する意味や楽しさを実感できずに過ごしていました。

学びとは

机に向かうことよりも、実際に体を動かして働くことの方が自分には合っていると感じていたのです。

しかし、そんな私が間もなく定年を向える60歳を目前にして、まさか学ぶことの楽しさを知り、勉強に没頭することになるとは思いもよりませんでした。

それが機械安全との出会いであり学びでした。

長年、私は労働安全の現場を担当し幾つもの重篤な災害を経験する中で、災害防止のため人の行動に焦点を当てた安全対策に取り組んできました。

労働者がどのように作業するか、どこで危険を感じるかを理解し、現場での安全を守るために様々な工夫を重ねてきました。

その努力の中で、人の意識を変え、危険な行動を防ぐことの大切さを実感していました。

しかし、機械安全を学ぶことで新たに出会ったのは、「安全を論理的に考える」というまったく新しい視点でした。

機械安全の勉強は、これまでの経験とは異なる頭の使い方を求められました。機械の動きや構造を理解し、リスクを的確に見つけ出し、それに対する対策を論理的に組み立てる。

そうした一連のプロセスは、ただ頭を使うだけでなく、知識が現場でどのように生かされるのかを実感できる瞬間を何度も与えてくれました。

安全へのアプローチ

この学びは、まるで頭の中に新しい回路が開かれるような感覚で、学校の勉強では味わえなかった「本当に知りたい」という情熱を呼び覚ましてくれたのです。

さらに感動的だったのは、学びが現場に生きること。自分が理解した論理や理論が、実際の安全対策に生かされ、現場で働く人々を守る役割を果たすとき、そこには強い達成感がありました。

学び

まるでパズルのピースが一つひとつハマっていくような感覚です。これまで経験してきた「人の行動を変える」という取り組みに、「論理的なリスクの排除」という新たな要素が加わることで、安全対策の幅も深さも増しました。そうした経験を通じて、自分の中での学びの意味がさらに広がりを持つようになりました。

この学びを続ける中で、私は労働安全コンサルタントの資格を取得しました。この資格を得るまでの道のりは決して楽なものではなく、試行錯誤の連続でした。

しかし、それが今、第二の人生の中で大きな意義とやりがいをもたらしています。資格を活かし、多くの現場での相談や支援に取り組む中で、人々から「頼りにしています」「ぜひ力を貸してください」と声をかけられることがあります。こうした信頼は、自分の知識や経験が実際に役立っている証拠でもあり、何よりの生きがいです。

やりがい

振り返ると、若い頃の自分が学校の勉強に興味を持てなかったことが、今に繋がる形で再び「学ぶことの楽しさ」を教えてくれるとは思いもよりませんでした。

勉強はただの机上の作業ではなく、現実に直結する力を持っている。私がそう感じたように、皆さんも何かに真剣に向き合い学ぶことで、新しい世界が開かれるかもしれません。

たとえ年齢を重ねていても、それは遅すぎることはありません。

「安全」というテーマを通じて得た知識は、自分だけではなく他の人を守るための大切なものです。

そして、学ぶことで新しい視点を持ち、人の行動と機械を論理的に見つめ直す力がついたことで、私自身もこれまで以上に安全を高める手助けができるようになりました。

皆さんも、学びの楽しさと可能性を見つけるために、ぜひ一歩を踏み出してみてください

その先には、自分だけでなく周囲の人々にも役立つ豊かな人生が待っているはずです。
                2024.11.13


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