意外な涙のワケ
長男が年長さんだった頃、
『僕が産まれて来た時のことを教えて』と言われました。
毎日お腹に話しかけていたこと、
陣痛が83時間にわたり、最終的に帝王切開になったこと、体はヘトヘトだったけれど、長男の顔を見て感動して、痛みも不安も全て吹っ飛び、涙と笑顔が溢れたことを話しました。
当時を思い出して嬉しくて、
笑顔で話す私と引き換えに、長男はどんどんうつむいて最後には初めて見たほどの大号泣。
ワーワー大きな声で泣く長男をなだめながら、泣いた訳を尋ねました。
『僕がちゃんと産まれてこなかったから、お母さんが何回もお腹を切ることになった。僕のせいや』
と泣きじゃくるのです。
母を想う優しい気持ちと、
止まらない息子の涙を見て、
私も涙が溢れ伝えました。
『元気に産まれてきてくれたからそれでいい。お腹の傷は宝物やねんで。』
長男は、三人の弟たちの面倒を見る立派な立派なお兄ちゃんに成長しています。
この世に産まれるために頑張った、
長男と私の大切な83時間。一生の絆です。
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