余り② -余りの分類
本日のマエオキ
こんにちは。
なんだか秋めいてきましたね。
夏の終わりと秋の始まり。
セミの声と鈴虫の声がハーモニーを奏でると、
秋めく、なんて洒落た言葉を使ってみたくなります。
#いきなりおセンチ
セミっていつまで鳴いているんですかね。
と思って簡単に調べてみました。
参考サイト↓
結構10月くらいまで鳴いているようです。
しかも、ツクツクボウシが最後まで。
個人的にはツクツクボウシの希少価値は高いので、9-10月はツクツクボウシを楽しみたいと思います。
では本日も徒然なるままに心に移りゆくよしなし事を書き連ねて参りたいと思います。
#兼好法師
#に近づきたい
振り返り
さて、前回より新シリーズ 『余り』を書き連ねております。
#まだ連ねてはない
時代は『丁度良い』から『効率良い』に移りゆき、その効率の良さゆえに余り=空白がなくなってきているように感じます。
元来、余りが暇(いとま)を産み、その暇から芸術や娯楽、ましてや様々な思想を産み、人の営みをより文化的に豊かにしてきました。
この時代が良い、悪い、ではなく、今の時代とどう向き合い、そしてどう行動していくのか、そんなことが問われているような気がしてます。
#そんな気がしている
#だけかもしれない
今回はそんな人が愛してやまない余りの正体に迫っていきたいと思っています。
#愛しているかは自分次第
余りの分類
僕自身、余りを分類するのは初めての経験なので
#大体の人がそう
今回はクロス表を用いて二軸から余りの正体を捉えていきたいと思います。
まず余りとは空白とも言い換えられるかと思います。
空白とはまさに良くも悪くもない、超絶ニュートラルな概念です。
そしてこの空白は決して「無」ではない、ということも前置きしておきます。
空白は「何かがある」からこそ意味を持つ、ということですね。
ここでは便宜上、余りと言ったり、空白と言ったりしますが、同義と定義します。
その空白の量と感じ方から、余り(=空白)に意味づけをしていきます。
空白の量は多いと少ない。
そして、空白の感じ方を丁度えぇと丁度悪いに分け、クロス表に分類したものが以下です。
空白の表現の仕方を「ピッタリ」「余白」「不足」「無駄」の4つに分類してみました。
「ピッタリ」
まずは「ピッタリ」について。
この「ピッタリ」、気持ちいいですよね。
洗濯物を干すとき、ハンガーの数と衣服の数がイコールだったら気持ち良くないですか?
#例えがニッチ
空白は少なめ、というよりはほぼなく、綺麗に型にハマっている。丁度、器と量が同様になっている状態、こうした空白の状態をここでは「ピッタリ」と定義します。
空白は少なめだけど、その少なさが心地良い。「ピッタリ」はそんな感覚をくすぐってくれます。
「余白」
続いて「余白」です。
空白はある程度多いんですが、その空白の感じ方が丁度えぇ量です。
この余白は伝えたいことを強調することもできますし、自身の考えも尊重され介入できる猶予も生み出せすことができます。
そして、人によっての丁度えぇが異なるので、バランスが難しい、という特徴も持っています。
白でもなく、黒でもなく、グレーです。
結論から言うと、個人的にはこの「余白」が空白におけるベターな在り方だと思います。
「無駄」
次は「無駄」です。
いわゆる空白の「無駄使い」です。
もはや空白の主張が強すぎて、伝えたいことが伝わりません。
この空白は余裕ではなく、意味づけがしづらいものになってしまいます。
バランス、やはり難しいようです。
「不足」
最後に「不足」です。
空白が「不足」しています。
何か黒いものが溢れてしまってますね。
「忙殺される」という感覚ですね。
みているだけでしんどくなりそうです。
#自分で描いた絵
「丁度悪い」への現代的対処
上記のように4つに空白を分類してみました。
結構難しかったですが、ニュアンスが伝わっていれば嬉しいです。
#ニュアンスという曖昧で便利な表現
#抽象度は大切
現代的にはこの「丁度悪い」が非常に問題視されることが多いです。
「勿体無いだろ」
「無駄だろ」
もはや敵視に近いですね。
個人的には丁度良さは人によるので、勿体無かろうが無駄だろうが、
当人が納得してれば問題ないです。
全ては「ピッタリ」へ。
前回にも記したように現代は効率化、そして標準化の時代です。
無駄を排除し、不足を埋め、最効率を求めます。
「この最新のシステムを使って業務を効率化しませんか?」
と言われて確かに仕事が速くなった経験があります。
それで何を得たか。
答えは、違う仕事です。
もちろんその仕事が注力すべきものであればいいんですが、無理矢理作り出した感じがある仕事なら、さらに高めるための何かを考える時間に当てたい。この時間こそが余りです。
そう思ったことは星の数ほどです。
#星の数は知らない
ゆえに、「丁度悪い」の現代的な対処は
to ピッタリ、です。
スタンプラリー式「ピッタリ」
この「ピッタリ」、上でも書きましたが、気持ちいいんですよね。
一切の無駄がなく、びっしりと詰まった「ピッタリ」感。
いわば、スタンプラリー的です。
人間には空白を埋めたくなる欲求があります。
#ゲシュタルトの穴
スタンプラリーやゲームなどはこの欲求をうまく活用して、モチベーションを高めたりするわけですね。
何を隠そう、僕はスタンプラリー好きです。
#趣味_スタンプラリー
そして、この空白を埋める作業こそ、「ピッタリ」の快感です。
つまり、不足していたものや無駄なものを調整して枠にピッタリにあわせる。
現代では、いろんなものが測定され、可視化できなかった枠も見えるようになってきているので、そのピッタリ確度は増してますね。
ピッタリがもたらす弊害
一方で、この丁度えぇピッタリさがもたらす弊害があります。
それは能動的な「変化」が生じなくなることです。
例えば、スケジュール帳。
その予定は自身が埋めたようで、実は様々な外部の影響を受けて埋まってます。
会社の都合、上司の都合、友達の都合、家族の都合。
いろんな都合により影響を受けています。
そして気づいたらぎっしりに詰まった予定。
一見、気持ちがいい面もあるかもしれませんが、結構息が詰まりますよね。そして、あなた自身の意志が介入する隙間はどんどん狭くなっています。
自身のアンコントロールな部分が増えてしまい、最終的には流れに身を任せてしまうことで、能動力が低下し、受け身になりやすくなる。
ピッタリにはそんな弊害が見え隠れしてます。
進む二極化
そして、このピッタリという状態は他の3つの空白(「余白」「不足」「無駄」)の状態と比較して、基準が明確になります。
いわば、ピッタリか、それ以外か。
いわば、白か黒か。
つまりは二極化ですね。
選択肢が二つしかない状態です。
ピッタリ以外の丁度良さがなくなってきている。
世の中、今こんな感じですよね。
SNSが生活の中に浸透し、誰でも情報を得るだけではなく発信できるようになってきました。
そして、この情報が多い中で、丁度えぇ情報は埋もれちゃうんですよね。
インパクトが弱いので。
0か100か。
この二極化を求め、求められ、空白がなくなっていっているのかもしれないですね。
不純物を排し、とても綺麗な状態。
そうした「綺麗すぎる状態」を世の中は求めている感じです。
SNSでは多くの人が煌びやかなプライベートを共有し、その裏では煌びやかに見せようと努力する。
もはやプライベート(空白)が減少している感じですよね。
さらに今回のパンデミックの対応で、この綺麗すぎる状態は加速しました。
僕個人的にはちょっと汚いくらいが丁度えぇんですが、そんな情報を発信すれば「汚い」「不潔」「やめて」と言われるのが目に見えてます。
そもそも本当はプライベートを上げる必要なんてないですしね。
そんなピッタリな綺麗さが息苦しさを醸し出しているのかもしれません。
他人に興味がありすぎる
上でも書きましたが余白か無駄かは人によって異なります。
これは価値観の違いですね。
それを余白ととるか、無駄ととるかの価値感は本人に帰属すると思うんですよね。
#マジで人それぞれ
互いの余白の違いを認め合える世界。
これが大事なんですが、この言葉尻も美化されていてなんか綺麗めですが、この世界はそんなに美しくないです。
むしろとても人間的です。
パーソナライズ。
そしてパーソナライズは誰でもない自身で行います。
今はいろんな情報が気軽に取れるので、赤の他人に関心がありすぎる感じです。
田舎では噂はすぐ広まりますが、田舎の人は特に他人に関心があります。
誰がどこの大学に入ったか、誰が誰と結婚した、なんて情報は瞬く間に広がります。
正直当事者としては”うざい”と思いながらも、なんだかんだ見守ってくれてる感じの関心です。
これは顔見しだから成り立つ関係で、SNS上では顔を知らない赤の他人に関心を持って、なんなら干渉する。
現在のSNS上の関心は見守ってる感じ、というよりも監視されてる感じです。
他人への関心を薄める、そして、もう少し自身に対して関心を持ち、自身の丁度えぇを見つけることが大事そうな予感がしてます。
有か無か、右か左か、上か下か、二元論はまさに空白がない。
グレーが意外と大切です。
あなた自身の丁度えぇ余白を。
終わりに
今回は余り 第2弾として余り(=空白)を分類してみました。
そして、ピッタリの弊害が生じ、二元論的になる世界ではピッタリ以外の丁度えぇが少なくなっていることを記してみました。
この質問について考えると、大事にしたいものも見えてくるので不思議です。
次回は余りシリーズ 最終章として「余白をデザインする」というテーマで記してみたいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました^^
OneSelF 佐藤でした。
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