コロナ対策の「秘密兵器」は女性?手腕を発揮する各国の女性リーダー達
台湾、ドイツ、ニュージーランドなど、コロナウイルス対策で成功を収めている国に共通するのは、国のトップが女性であることが注目されている。
CNNのニュース記事を紹介したい。
Women leaders are doing a disproportionately great job at handling the pandemic. So why aren't there more of them? (April 16, 2020)
女性リーダー達のパンデミック対応が偏って優れている。ではなぜもっと多くの女性リーダーがいないのか?
記事は、先に挙げた国の女性指導者の対応に触れて、以下のように述べている。
These countries -- all multi-party democracies with high levels of public trust in their governments -- have contained the pandemic through early, scientific intervention. They have implemented widespread testing, easy access to quality medical treatment, aggressive contact tracing and tough restrictions on social gatherings.
複数政党の民主主義国家で、政府に対する国民の信頼のレベルが高いこうした国々は、科学的な介入政策を早期に行うことでパンデミックを封じ込めてきた。広範囲にわたる検査、質の高い医療へのアクセス確保、積極的な経路追跡、人々の会合に対する厳格な制限を実施している。
以下、各国の対応を記事から抜粋。
・台湾 蔡英文総統
マスクなど保護具の増産や、中国本土、香港、マカオからのフライト制限を迅速に実施。これまで感染が確認されたのは393人、死者は6人にとどまる。今ではヨーロッパ諸国などにマスク数百万枚を輸出している。
・ドイツ アンゲラ・メルケル首相
週35万件というヨーロッパで最大規模の検査を実施し、感染者を効果的に隔離・治療している。集中治療用ベッドの数も欧州で最大。100万人当たりの死者数は欧州各国と比較すると非常に少ない。
・ニュージーランド ジャシンダ・アーダーン首相
3月19日に海外からの入国を禁止し、23日に4週間のロックダウンを発表。広範な検査を行い、感染者数は約1,300人、死者は9人と少ない。
・アイスランド カトリーン・ヤコブスドッティル首相
無作為なウイルス検査を大規模に行い、陽性者の約半数には症状が見られないことを発見した。また感染経路の調査や感染が疑われる人の隔離措置を早期から積極的に実施してきた。
一方、世界の指導者のうち女性の占める割合は7%にも満たないという。2020年1月1日の時点で選挙で選ばれた国家元首152人のうち、女性はわずか10人というデータも示しながら、記事は以下の文章で終わっている。
At the very least, the disproportionate number of women leaders succeeding in controlling this pandemic -- so far -- should show us that gender equality is critical to global public health and international security.
少なくとも、パンデミックの封じ込めに現時点で成功している指導者の数が女性に偏っているという事実から私達が理解するべきことは、世界的な公衆衛生と国際安全保障にとってジェンダー平等が重要であるということだ。
また、こんなユニークな見出しの記事も見つけた。
The secret weapon in the fight against coronavirus: women (April 11, 2020)
コロナウイルスとのたたかいの秘密兵器は女性
政治でもビジネスでも、女性リーダーが圧倒的に少ない日本のメディアこそ、ぜひ注目して取り上げてほしいトピックだと思う。
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