UX概説 9. ミラーの法則 ドラフト版
UX(=User Experience)とは、「ユーザーがプロダクトを利用した際に得られる体験・感情全て」のことです。
例えばメッセージアプリで友人に連絡する⇒スタンプを購入する⇒恋人からの返信がなかなか来なくてイライラする… これら全てがUXに含まれます。
9.ミラーの法則
人間の短期記憶に関する重要な心理学的原則であり、人間が短期記憶で保持できる情報の量に関する法則です。
ミラーの法則の概要
・人が15〜30秒の間に覚えられる情報の数は7±2(5〜9個)である
・近年の研究では、この数が4±1(3〜5個)とされることもある
・この法則は1956年にジョージ・A・ミラー氏によって提唱され、「マジカルナンバー7±2」としても知られています。
チャンクの概念
・ミラーの法則を理解する上で重要なのが「チャンク」の概念です。チャンクとは、人間が認識できる情報のまとまりのこと
・情報をチャンク化することで、より多くの情報を効率的に記憶できる
※例えば、「アイデア」という4文字は1つのチャンクとして認識されます。チャンク化(chunking)とは、大量の情報を意味のある小さな単位(チャンク)に分割したり、逆に小さな情報をより大きな単位にまとめたりするプロセスです。「チャンク」は英語で「塊」を意味し、情報を扱いやすい単位に整理することを指します。。
ミラーの法則のUIデザインへの応用
1,情報のグループ化: 関連する情報を5〜9個のグループにまとめる
2,ナビゲーション設計: グローバルナビゲーションの項目数を5〜7個程度に抑える
3,プログレッシブ・ディスクロージャー: 情報を段階的に表示し、ユーザーの認知負荷を軽減する
4,電話番号の表示: 「03-××××-××××」のようにハイフンで区切り、記憶しやすくする
注意点
ミラーの法則は絶対的なルールではなく、ガイドラインとして捉えるべきです。
単純に項目数を7以下に抑えるのではなく、情報の構造化や優先順位付けが重要です。
ユーザーの経験や専門知識によって、適切なチャンク数は変わる可能性があります。
ミラーの法則を適切に応用することで、ユーザーの認知負荷を軽減し、より使いやすいインターフェースを設計することができます。