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社長体験記07~朗読劇の脚本・演出~≪後編その2≫
2022年11月27日、岩沼市民会館・大ホールにて
私が脚本・演出した朗読劇『ベートーヴェンへの手紙』が上演され、無事に終幕しました。
3月のオファーから本番終了までのストーリーを記事にして残したいと思います。
≪後編その2≫です。
❸脚本を書く の続きの続き
『今の時代を生きる一人の人間として、この作品を通して、何を表現したいのか?』
作家として、表現者としての衝動や問題意識。
仕事としてお受けしているので、クライアントからの要求事項を盛り込んでの創作ではあるが
「この作品を通して、今、何を表現するか?」という自問。
いや、「この作品を通して表現しなければならないことがある」と思いました。
作品の核、心臓であり
最も重要な部分。
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答えを見つけるのにさほど時間を必要としませんでした。
そのヒントはベートーヴェンの第九にありました。本を読み返している際に、ベートーヴェンの第九の主題『歓喜』『人類友愛の精神』に着目しました。
堅苦しい感じがしますが、噛み砕くと
『生きる喜び』『手を取り合い支え合う心』
そう解釈しました。
いつしか日本は大人も子どもも生きづらさを
感じる社会になっています。
そこに追い打ちをかけるように新型コロナウイルスの出現により
人々は分断され、視認できない圧迫感の中、
孤独と隣り合わせの暮らしを強いられています。
そんな生きづらい今の世で必死にもがいている人たち、そしてごく身近にいる暗いトンネルの中で苦しんでいる人を思った時に、湧き出てきた素直な言葉を、作品の終盤の台詞として綴りました。
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ベートーヴェンの第九。
令和の今だからこそ、通じるものや感じ取れるものが、確実にある。
私はそう思いました。
オファーから半年弱
構想開始から約5ヶ月弱が経過した
2022年9月末
私からベートーヴェンへ、私から皆様へ向けた思い・言葉が詰まった脚本が完成しました。
脚本が完成したら、次は稽古がはじまります。
≪後編その3へ続く…≫
ここまでお読み下さり、サンキューベリーマッチです!!!
これまでの記事はこちら。
《前編》
https://note.com/oneism_iwazumi/n/n66ff96cdbbb4