見出し画像

芳年武者无類 日野隈若丸

日野邦光(幼名:阿新丸)は南北朝時代の公卿。父・資朝は後醍醐天皇の討幕計画に参加したが、計画が漏れて捕らえられ佐渡ヶ島に流された。13歳の阿新は従者1人を連れて佐渡に渡り、守護本間入道に父との対面を願ったが許されず、父は殺されてしまった。復讐の機をうかがっていた阿新は、ある夜本間の寝所に忍び込んだが入道は不在で果たせなかった。しかし、父を斬った本間三郎を殺し、巧みに逃げ延び、山伏に助けられて都に帰ったという場面(出典)。

芳年武者无類に取り上げられた理由は明治時代の修身教育で忠孝全うした人物として喧伝されたからだろう。円熟期に入った芳年は大胆にシーンを抽象化して取り上げるようになっていて興味深い。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?