見出し画像

芳年武者无類 野見宿弥 当麻蹴速

宿禰と蹴速は国技相撲の始祖とされる。古墳時代の出雲国の豪族・野見宿禰(宿祢)は勇士として名高かった。一方、大和国の当麻邑に住む当麻蹴速(當麻蹴速(たいまのけはや))も強さを誇り、生死を賭けた勝負を求めていた。これを耳にした第十一代垂仁天皇は野見宿禰を召し寄せ、垂仁天皇7年(紀元前23年)7月7日に捔力(すまひ)で対戦させた。

命をかけた二人の相撲は七日間にも及び、互いに激しく蹴り合った末、幼子が土俵に飛び出し気をとられた蹴速の一瞬の隙をついて、宿禰は蹴速の腰を踏み折って勝利を収めた。勝者の野見宿禰は褒美として蹴速の所有地を与えられ、以後は垂仁天皇に仕えることとなった。これが最古の相撲の対戦記録であり、最初の天覧相撲とされる(出典)。

本作のいきいきとした血走った宿祢の表情が素晴らしい。心なしかバキ道の二代目野見宿禰と第101代当麻蹴速を想起させる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?