初めての新潟旅〜沼垂を中心に巡る〜
ごはん同盟のシライさんが、新潟のおすすめスポットを紹介していた。新潟市内の有名スポットからマイナーな地元民しか知らない場所まで網羅されていて、初めての新潟旅には最適なnote。
色々と情報を知りたい人はこちらのnoteを見てもらえたらと思うのだけど、ふと、「宿泊場所起点で1泊2日の王道ルートがあれば分かりやすいのでは?」と思ってしまったので、独断と偏見でルートを作ってしまいました。
今回は、新潟駅から歩いて20分ほどで着く沼垂エリアをご紹介。古くにはみなとがあり、沼垂の近くの新潟港から全国各地へ米が広がったことから、米を使った味噌や醤油などの発酵物の生産が盛んになったそう。
今は廃れていく商店街を一新させた沼垂テラス商店街の取り組みも大きな話題にもなりました。
そんな沼垂を起点に新潟観光を組むとしたらどこに行けば良いかをまとめてみました!新潟に来る際はぜひご参考ください!
1日目はお昼前着。1本目のビールは「居酒屋とき」で。
東京駅から新潟駅までは新幹線で約2時間。朝はゆっくりスタートで、東京駅を9:28発、新潟駅に11:34着くらいで十分。
新潟行きの新幹線の名前は、「とき」(または、「Maxとき」)。私たち県民は、その新幹線でお酒を飲み始めることを「居酒屋とき」と呼んでいます。プシュッとビールのタブを開けたら新潟旅スタートです。
新潟駅に着くと、ちょうどお昼前。早速沼垂方面へと向かいましょう。万代口から出て左手に進むとバスがあるので、こちらのバスを利用して沼垂へ。(歩いても20分程度なので、ゆっくり街をあるきながらでも)
まずは新潟の地魚を味わおう。沼垂の老舗寿司店「せかい鮨」へ
沼垂方面のお寿司屋さんでまず名前が挙がるのが、「せかい鮨」。創業から90年以上を誇り、県内外のお客さんから人気の高いお店です。
新潟の幸を厳選して詰め込んだ「極み」10貫3,500円から、並にぎり1,000円と幅広く提供。ふらっとランチに立ち寄っても質の高い魚を味わえるので、どんな方にもおすすめできるお店です。個人的には、南蛮エビを使った味噌汁が最高に美味しいので、それを味わいに行ってもらいたい......。
レトロかわいいお店が連なる「沼垂テラス商店街」
お腹も膨れたところで、せかい鮨から徒歩3分ほどで着く「沼垂テラス商店街」へ。かつて市場として使われていた長屋をレトロな雰囲気を残したまま新しく生まれ変わり、現在はカフェやお花屋さん、ジュエリーショップなど様々なお店が営業しています。
ひとまず、商店街をぐるりと一周。陶芸品や観葉植物を扱うお店、オリジナル家具と染織り布を製作販売するお店、古本屋さんなど扱う品物は多種多様。気になるお店にふらっと入ってみてください。
それでも、どこに入ろうか迷ったら「紡ぐ珈琲と。Tsumugu Coffee and.」で一休み。素敵な空間と、美味しい珈琲で、旅の疲れを癒してください。
写真が好きな人にどうしてもおすすめしたい「BOOKS f3」
沼垂テラス商店街を満喫したら、少し離れた場所にある写真集専門店「BOOKS f3」ものぞいてみてください。
写真集専門店というと身構えてしまいますが、店主の小倉さんは「写真集にあまり触れたことがない人にも、ぜひ入ってきてほしい」と言っているだけあって、気さくにいろんな相談にのってくれます。
入ってすぐのスペースに今オススメの写真集が並べてあるので、その本を手に取るだけできっと新しい出会いが待っていると思いますよ。
新潟といえば日本酒。酒蔵見学・試飲が可能な「今代司酒造」
商店街・写真集専門店を楽しんだあとは、歩いて7分ほどにある「今代司酒造」へ。
創業から250年以上と歴史のある酒蔵でありながら、「今の時代にあったお酒を」と革新的な日本酒造りにも挑み続ける今代司酒造。2006年にはアルコール添加を行わない全量純米仕込み、最近では牡蠣に合う日本酒を開発するなど常に新しい技法や商品開発に挑戦しています。
そんな今代司酒造では、酒蔵見学を毎日開催。1時間ごとに日本酒をつくる蔵人自らが案内をしてくれます。一通り蔵をまわったあとは、お待ちかねの試飲コーナーへ。その時々でどんな日本酒が試飲できるかは異なりますが、常時10種類以上の純米酒が用意されているそうです。もちろん、お土産として購入も可能なので、ゆっくりとお過ごしくださいね。
沼垂の発酵の歴史とともに歩んできた味噌屋「峰村醸造」
今代司酒造から道路を渡って5分ほどにある「峰村醸造」。明治38年に味噌醸造業で創業して以来、沼垂の発酵文化を守り続けてきました。
歩いていると目に入るのが、大きな蔵。『江戸後期~明治初期に建てられた土蔵』と『大正時代に建てられた2Fに御座敷のある土蔵』をリノベーションし、2014年9月直売店として味噌や漬物、出汁などの販売を始めたそうです。
店内では、出汁の試飲や味噌漬けの試食も行なっています。前に行ったときはご飯に味噌漬けの野菜をのせて、その上に出汁をかけていただくという、何とも幸せな食べ方で試食させてくれました。(今もやっているかは不明です......)
発酵のまち・沼垂を存分に満喫できるお店なので、ぜひとも足を運んでいただきたいお店のひとつです。
発酵の文化を今に繋ぐ、おしゃれな糀の専門店「古町糀製造所 蔵座敷店」
味噌や醤油に欠かせない「糀」。その糀をアイスやドリンクなどでカジュアルに楽しめる場所が、「古町糀製造所 蔵座敷店」です。場所は、「峰村醸造」の隣。
おすすめは、糀のアイス。濃厚なアイスのなかにある爽やかな糀の香りと風味がくせになる味です。2階は土蔵をモダンに改装したおしゃれな空間。古民家好きは血が騒ぐ場所ですよ(笑)
(スクロールすると、糀のお店の情報が出てきます)
築90年以上の古民家で沼垂の温かさを体現したような宿「なり-nuttariNARI-」
さて、ようやく宿にチェックイン。16時〜チェックインが可能なので、時間をみてキリが良さそうなタイミングで宿へと向かいましょう。
「なり」は、オーナーと知人の大工仲間でセルフリノベーションをしながらつくった宿。沼垂という地域の、人の温かさがそのまま現れたような空間です。
部屋は男女混合or女性のドミトリーと、個室2種類。旅のスタイルに合わせてお好きな部屋をお選びください。
こちらでチェックインすると必ずおすすめされるのが、地元民から愛される居酒屋「大佐渡 たむら」。沼垂に来たのであれば、ぜひ行ってほしいお店です。
とその前に、チェックインの時間がまだ20時前であれば、靴修理とクラフトビールのお店に行ってみても良いかもしれません。
新潟と全国のクラフトビールが集まる靴修理屋さん「KADO shoe repair & beer stop」
靴職人であるオーナーが立ち上げたお店で、靴修理を待つ間に楽しめるものをと考えた結果、クラフトビールと靴修理の組み合わせでの開店を考えたそうです。お店にあるクラフトビールは幅広く、新潟県内のビールから全国のビールまで様々なビールを取り扱っています。
ここで1杯楽しんだら、次は目玉の「大佐渡たむら」へ向かいます。
地元民が通い続ける大衆居酒屋「大佐渡たむら」
50年近い間、沼垂市場でお店を続けて来た「大佐渡たむら」。海鮮や郷土料理を中心に地元の人に愛され続けてきたお店です。冬には、寒ブリをさっと湯がいて食べる「鰤しゃぶ」も登場。熱燗との相性が素晴らしく、いつまでだって食べていたくなってしまいます。
個人的におすすめなのが、「納豆天婦羅」。名前の通り、納豆を揚げただけなのですが、ふわっとした食感で本当にビールによく合う。たむらは揚げ物が上手いからこそ、この味が出せるんだよなぁとひとり納得していつも頼んでしまうのです。
時々ひとりでふらっとご飯を食べに行くと、だいたいカウンターを案内され、隣のおじちゃんと会話が始まります。昔の沼垂はどうだった、今はこんな生き方ができるから良いよな、頑張れ若者よ。本当に何気ない会話ですが、人生の先輩から少しだけ勇気が出るような話を聞くこともあります。
新潟の海鮮や郷土料理だけでなく、沼垂の温かい人にも会える「大佐渡たむら」。沼垂に行くのであれば、ぜひ足を運んで欲しいお店です。
日本酒と新潟の味を楽しんだあとは、なりに帰って早めに就寝。翌朝に備えましょう。
2日目:新潟米を使った、なりのおにぎりで朝ごはん
なりでは小さめのおにぎり2つとお味噌汁、御新香がセットになった朝ごはんを出ししています。(チェックインのときに朝ごはん500円が必要かどうか聞かれるので、忘れずに伝えてくださいね)
新潟米のふっくらしたお米に少しの塩。柔らかく握ってくれているからか、ご飯が詰まりすぎていない、どこか温かい印象を受けるおにぎりです。
ここで、おにぎりを食べながら、スタッフさんと少しお話ししてみても良いかもしれません。新潟の冬の過ごし方、冬だからこその楽しみなど、新潟の暮らしを垣間見ることもできると思います。
もう一つのレトロかわいい商店街、カミフルへ出かけよう
おにぎりを食べたら、沼垂を後にし、一度新潟駅へ。ロッカーに大きな荷物を預け、今度は上古町、通称カミフルへと出かけましょう。
新潟の総鎮守「白山神社」の表参道にもあたる上古町商店街。明治4(1871)年創業の和菓子店「金巻屋」などの昔から続くお店と、新潟のお土産品や雑貨を中心に商品を販売する「hickory03travelers」など新しい店舗が共存して盛り立てている商店街です。
バス停「古町」で降りて、歩くこと約10分。今までと異なるアーケードに気づくと思います。そこが「上古町商店街」です。
新潟の菓子文化を守り続けてきた「金巻屋」
茶席の生菓子はもちろん、他企業とのコラボ菓子など新しい取り組みにも積極的な金巻屋。昔ながらのお菓子屋さんの概念を良い意味で覆してくれます。
そんな金巻屋さんでおすすめなのが、「カミフルぽっぽ」。ふんわりとしたスポンジ生地の中にはいっているのは、さつまいもときなこのクリーム。ふわっとした食べ心地につい病みつきになってしまうのです。
かわいくて、にくめないキャラが魅力。雑貨店「hickory03travelers」へ
金巻屋さんを出ると、斜め前にあるのが、「hickory03travelers」。「日常を楽しむ」をコンセプトに活動するデザイナー集団が立ち上げたお店で、そこで販売される商品にはかわいくて、にくめないキャラが多数登場します。
その中でも一番の人気商品は、金平糖のような「浮き星」。新潟に古くから伝わる「ゆか里」をデザインを一新することで、新たな需要を生み出しました。
そのまま食べても、お湯に浮かべても、アイスやヨーグルトに入れても美味しく食べられる浮き星。味のバリエーションも様々なので、ちょっとしたお土産に最適です。
器をきっかけに日々の暮らしを立ち止まって考える「ヒメミズキ」で季節を感じよう
全国各地の作家さんの器を取り寄せた器のセレクトショップ「ヒメミズキ」。店主の小笹さんは、仕事の忙しさを理由に季節を感じることさえもできない生活をしていたことに疑問を感じ、今のお店を開くに至ったそう。
店内にはコンセプト通り忙しない日々とは少し異なるゆったりとした時間が流れています。作家さんがどんな想いでその器を作ったのか、ぜひ小笹さんとお話ししながら、手にとって感じてみてくださいね。
日々の疲れを癒すには?香りのある暮らしを楽しむアロマとハーブのお店「hana*kiku(ハナキク)」
毎日の疲れを癒すために、あなたはどんなことをしていますか?好きなご飯を食べる、好きな音楽を爆音で聴く、好きなだけ布団にくるまって寝る。どれも自分を労る素敵な時間の使い方ですよね。
でも、そこにもうひとつ、「アロマやハーブティでくつろげる時間」を加えてみるのはどうでしょうか?
仕事終わりに、休日の朝に、ほっとする時間をつくることで、心と身体の両方を休めることにもつながります。
上古町にある「hana*kiku」では、新潟の佐渡で生まれたアロマオイルをはじめ、マッサージやバスタイムにも使えるアロマオイル、体が温まるハーブティや憂鬱なときに飲むと心が休まるハーブティなど各種取り扱っています。日々の暮らしに小休止をしたい、そんなときにぜひ訪れてみてください。
新潟の総鎮守「白山神社」へ
ふらふらとお店を見ながら、まっすぐ進むと大きな赤い鳥居が現れます。それが、新潟の総鎮守白山神社。建立の歴史は過去2回の火災により、正確にはわかりませんが、延喜(901~)とも寛治(1087~)ともいわれているそう。
今は多くの新潟市民が正月や七五三で訪れる場所。今年の11月もいたるところで七五三の晴れやかな姿をみかけました。
白山神社の隣には、春には桜、夏には蓮、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々の景色が楽しめる白山公園があります。お参りをしたあとは、公園内を散歩してみるのも良いでしょう。
多くの芸能人も魅了されるバスセンターのカレー
散歩してお腹が空いたところで、バスに乗って昼食を食べに行きましょう。向かった先は、新潟市内のバスの発着点「バスセンター」。
このなかに、2017年3月にテレビ朝日系列のバラエティ番組『アメトーーク!』の「カレー大好き芸人」で取り上げられたことを契機に多くのテレビ番組や芸能人のSNSで取り上げられ、一躍有名になったお店があります。
それが、「万代そば」のカレー。立ち食いそばのお店なのですが、テレビと取り上げられたのはカレーライス。家庭や給食で食べた懐かしい味と話題になり、今では多くの観光客が訪れる場所のひとつとなりました。
玉ねぎの甘さが効いたカレーはくせになる味。新潟に来るたびに行くという人も多いのだとか。せっかく新潟に来たのであれば、ぜひ訪れて欲しい場所です。
最後は日本酒の試飲ができる「ぽんしゅ館」へ
新潟といえば、日本酒。「お土産として持って帰りたい」と思う人も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、新潟駅構内にある「ぽんしゅ館」。日本酒をはじめ、米菓やおつまみ、醤油や味噌など新潟の味がつまったお店です。
さて、そこで有名なのが、500円でおちょこ5杯の日本酒を試飲できる「唎酒番所」。新潟県内88蔵(2019年11月現在)の人気銘柄を楽しめるスポットです。88蔵もあったら、どれにしようか迷ってしまいそう。そんな方はぜひスタッフさんにお声がけを。日本酒検定で資格を取得している人もいるので、あなた好みの日本酒をきっと教えてくれるはずです。
どれも美味しくてお酒が進んでしまうこのお店。ついつい飲みすぎて新幹線に乗り遅れないように気をつけてくださいね。
新潟は米、酒、魚介と美味しいもの尽くし。存分に満喫して帰ってくださいね。新潟であなたのお越しをお待ちしております。
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