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「TOKYO X(トウキョウカケル)」with One Global 後編

みなさん、こんにちはTAK MATSUIです。

引き続き「TOKYO X(トウキョウカケル)」考えに至ったストーリーを不器用にしたためていこうと思います。

前編と中編はこちら

TOKYO2020オリンピックを前にして受けた衝撃

晴海は、オリンピックTOKYO2020の選手村でありレガシー。
それがどれくらいすごいことなのか、僕は2018年にわかりました。
2018年、僕は地元の亜細亜大学の市民講義に参加したときに衝撃を受けました。

講師は確か第一生命の研究所の方で、オリンピックの文化的側面を解説してくれたんです。

オリンピックは「スポーツの祭典」だと皆さん思っていますよね?

2週間強の大運動会、世界の超人たちの饗宴。

たしかにその一面はあります。

でも、実は一般的にはあまり知られていませんが、オリンピックには、オリンピズムという精神があります。 オリンピズムは「生き方の哲学」つまり「人間の祭典」です。

人間の祭典である以上、「スポーツ」だけではなく「文化」が非常に重要です。

このようにオリンピックは「スポーツの祭典」だけではなく「文化の祭典」でもあります。

実際に、オリンピック憲章には、オリンピズムの第1の根本原則として、「オリンピズムは生き方の哲学である(中略)スポーツを文化と教育と融合させ、生き方の創造を探究するものである」と明記されています。

オリンピック憲章

そして文化の象徴が「芸術」だったりします。

そして芸術は、実は「経済・産業」、「教育・福祉」、「地域・観光」に密接に関わっています。

実は芸術に真剣になると、産業は革新し、人は育ち、地域は活性化する、、、
ことも立証されています。

普通に今の日本に必要なことじゃないですか?これ。

特にこれからの人口減少社会ではクリエイティブな文化が成長の鍵となっていくわけです。

さらに話は飛びますが、そんな文化の祭典をもっとも体現したのが、ロンドン2012オリンピックです。個人的にはその前の北京2008の開会式とかマジにあまりにすごかったので、ロンドン2012には多少地味なものを感じていました。

しかし実はロンドン2012はすごかった。ものすごい規模の文化の祭典が行われていたんです。

それが日本ではほとんど知られていないのも驚き。

ロンドン2012では、北京オリンピック終了時から4年間のカルチュラル・オリンピアードを開始しました。

ロンドン2012はかつてない規模の文化プログラム

2012年にはそのフィナーレとして、オリンピック開会1か月前からパラリンピック閉会までの2か月半「ロンドン2012フェスティバル」という大規模な芸術祭が開催されました。

いずれも英国全土1000ヶ所で展開され、述べ4,340万人が参加したそうです。そしてアスリートと同じ204の国と地域から4万名が参加しました。

ロンドン市庁舎の壁をつかった宙吊りのダンサーパフォーマンス、ピカデリーサーカスを完全封鎖して行われた野外サーカス、ロンドン中の銅像に帽子をかぶせるプロジェクト、障碍者の水中パフォーマンス、ビッグベンを皮切りにイギリス中でベルを鳴らすプロジェクト、ハドリアヌスの長城を使ったアートなどなど・・・。

いろいろと見せてもらったがどれも面白い!

その講義の時点では、ロンドン2012オリンピックが終わって7年経っていましたが、未だ続いている活動がたくさんあるとのことでした。
もしかしたら今も続いているものもあるかもしれません。

この「文化の祭典」は、期間においても規模においてもも「スポーツの祭典」を凌駕しているわけです。ロンドン2012オリンピックってこんなに凄かったんだって思いません?

一つ一つに瞬間的な経済効果はないかもしれないが持続的な活動に繋がっているのはすごい。そしてイギリスは公式には200億円投じていたが、おそらく民間施設などからの投資も含めると400億円になろうとのこと。二倍以上の人口を擁する日本の文化庁の年間予算が1000億円だから、これがいかにすごいかがわかります。

なんとなくそんなイギリスに遅れをとっている感を感じたけど日本も捨てたものではなかったんです。

日本は草の根で、それも地方発信でたくさんの活動があります。
例えば、有名なトリエンナーレである瀬戸内国際芸術祭なんかは瀬戸内の島々にものすごい動員数をもたらしたことで有名です。

最近のインバウンド強化に向けて、日本食や着物といった日本文化を発信するのは最近どこも一生懸命やっています。

でもこのオリンピックは世界の文化を日本の地方から発信するまたとない機会であったわけです。

それも2020年が終わってからもずっと続けていける活動であったりもした。

ロンドン2012は前後が北京2008とブラジル2016でしたが、どちらも発展途上国(当時は中国も途上国!)の商業主義が目立った大会でした。
なのでその2つの大会については、商業主義の前に「文化の祭典」は置き去りになっていました。

その点、東京は先進国らしい文化の祭典を期待されていました。
そして、これもあまり知られていませんが、東京ではそれにこたえるべくたくさんのイベントが起きていました。期待マックスのTOKYO2020大会だったわけです。

日本の文化と世界の文化を融合させながら発進していくそんな機会が「文化の祭典」であるオリンピック。
そして・・・・

丁度、僕は、その頃にオリンピック終了後に選手村跡地の晴海で事業をやらないかと持ちかけられたんです。

オリンピック村は「文化の祭典」の発進の場

オリンピック選手村は「文化の祭典」として、オリンピック期間中に、もっとも脚光を浴びる場所です。オリンピック憲章では大会中は文化プログラムを開催することを指示しています。

そう、オリンピック村は「文化の祭典」の発信の場なんです。

憲章にはオリンピック村の開村中に文化プログラムを実施することが明記されている

東京オリピックで実際に起きたこと

そのような崇高な場であったはずなんですが・・・。
みなさんも御存知の通り、2021年のTOKYO2021大会は、上記に書いたようなことは一切起きませんでした。その理由がコロナ禍です。

一年遅れて大反対の中で開催されたTOKYO2021大会は、大会期間中も批判が絶えず文化のプログラムなどそっちのけの状態で開催されました。

2021年の東京オリンピックはコロナ禍直撃で2020年から一年遅れで開催されました。国立競技場の整備問題、招致買収疑惑、公式エンブレムの盗用疑惑、森元会長の問題発言など不祥事やトラブルが多い汚職事件、スポンサーシップと商業化の問題。厳しい状況の中で「スポーツの祭典」としては一定の成功を収めたものの、運営面や経済的影響においては課題が多く、評価は賛否両論となっています。

特に日本国内では、競技の感動を評価する一方で、財政面や不祥事、理念との乖離に失望した人も少なくありません。

一言でまとめると、「スポーツ大会としての意義と感動はあったが、運営上の問題や負担が大会全体の評価を複雑にした」という印象が残った大会でした。

ちなみに僕は、TOKYO2021ではコロナ禍だからこそ面白い経験をしました。
たまたま参加した、卓球競技で金メダルの通訳をしたんです。

・・・面白い経験ではありましたが、、、、 「文化の祭典」を夢見た僕としてはとても残念な大会でもありました。
そうやってオリンピックTOKYO2020は終わりました。

晴海開発が進み、カフェを開く

オリンピックが忘れ去られたわけでは有りません。
今でも晴海にはオリンピックの象徴がいくつも残されています。
一方で、それはそっちのけで、選手村は5000世帯のマンションに変わっていきました。そしてニュースでも出ているように、外国の方が買い占めて高値で売りぬくといったマネーゲームの場にもなってしまっているようです。普通に残念で悲しいです。でも希望もあります。

改めて思うこと

日本が文化を発信する場として唯一無二の場所は
無惨にもコロナ禍で夢と散りました。でも、ここで事業をやらせてもらうことで、僕はその無念を引き継いだと思っています。

自分の生い立ち、カフェをやりながら思っている開放性の大切さ、
文化の力、世界が憧れるTOKYO、グローバル。

いろんな思いがあいまって、晴海ふ頭公園で事業をスタートしました。

残念ながらカフェは、2年を経たずして別の業者に移譲することになりました。

これは僕の力不足だなと今も思います。

そして、やりたいこと

夢は一度潰えましたが、まだまだこれから!
幸い、指定管理者であるフロンティアコンストラクション&パートナーズ社(フロンティア社)とは関係性も続いており、今後の場作りを期待されています。

フロンティア社も僕のような極小の零細会社に声をかけたというのはなにが面白いことを興してくれると期待してのことで。

そういった外からの期待もさることながら、僕としては、この場で「文化の祭典」のレガシーをうけてグローバルなチェンジメイキングがおきるような面白いことを興したいんです。

そんな思いから生まれたのが、「TOKYO X(トウキョウカケル)」のアイデアです。

アート、音楽、世界の国、日本の地方がTOKYOをカケる時、 きっとめちゃくちゃおもしろいものが生まれるんじゃないかな!

そんな可能性ある未来をワクワクしながらOne Globalの仲間たちと作っていきたい。 みなさんも一緒にやりませんか!


この記事を作成したチェンジメーカーについて

名前: Tak [One GlobalのFan]
略歴: 幼少期より海外育ち。メーカー、コンサル会社でグローバルなキャリアを積んだ後独立。現在、東京都武蔵野市の公共図書館「武蔵野プレイス」にて「カフェ・フェルマータ」を運営。企業再生、組織開発、古民家再生、歴史部、バングラデシュ児童施設運営、公共善決算などを推進中。

探究とマツリゴトを、感覚(リズム感・臨場感)・論理(深まり・広がり)でまわしていく、そうしていくと誰しもの選択肢が増える、消えない、面白くなる。その先には個性や意思が芽生えるんじゃないか。そんな機会や場をひらいていきたいと考えている。

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「One Global Community」はグローバルな視点を持つメンバーによる分散ネットワークを活用したコミュニティです。
コミュニティでは誰もが自分のプロジェクトを実現させる機会があります。世界中に広がるネットワークにより、あらゆる地域からの参加者が平等に学び、互いに貢献し、ベネフィットを得ることができる。そのような未来を創造してます。

One Global 公式HP:

https://one-global-community.com/ja

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