いのちの車窓から2
星野源 2024年
・あらすじ
・感想
いのちの車窓からは、シンガーソングライターの星野源さんが2017年に発表したエッセイです。星野さんの日々の創作活動や、下積み時代の話などがもととなって描かれた作品です。私も2年前に読みましたが、当時すごい切れ味のある作品だったと思いました。結構ふざけた話が多かった印象で、笑いながら読んだ記憶があります。他にも、過去に発表した別作品はもっとすごかったです。直近だと、今年の4月に読んだ作品とか。
2024年9月、『いのちの車窓から2』という本が発表されました。この作品は2017年~24年までの7年間の出来事をギュッと凝縮した作品です。ツアーの話、『恋』のアルバムの制作秘話、お世話になった人との別れ、新型コロナ、うちで踊ろうの制作秘話、結婚など、盛り沢山でした。一章あたりのページ数もそこまで多くなかったので、読書初心者の方にもおすすめです。
私は二つの章に注目しました。
まず、「POP VIRUS」の章です。これは冒頭で挙げた『恋』という曲などを収めたアルバムです。『恋』はドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌でしたよね。『恋』をきっかけに星野さんは広く世に知られたようです。人から人へ知られて生き、聴く人やダンスを真似る人が増えて、さらにテレビや外の店でもバンバンこの曲が使われている様は、感染症があちこちに広がっていくようだと彼は思ったそうです。そこから「POP VIRUS(ポップウイルス)」と名付けられたそうです。ちなみに余談ですが、このとき小学生でした。周りはみんなマネして恋ダンスとかやっていましたが、もう10年近く前なのが信じられない...。
一方有名になって、何もかも叶えてしまったときに、一見すれば幸せそうなことですが、実際はそれからが大変だということも書かれておりました。周りの評価をとにかく気にしていたとのことです。それは、飽きられてしまうのではないか、オワコンになってしまうのではないかという恐怖心のようです。直接的な表現はありませんでしたが、どこか、そんな感じがありました。自分の好きなことで生きていくことって本当に大変なことだと感じるところです。
次にうちで踊ろうの章のお話をします。
「うちで踊ろう」と言えば、コロナ禍の頃にインスタに出されて、いろんな人がアレンジして広がっていったことで有名な曲ですよね。当時、朝番組で紹介されていたのを覚えています。今は亡き安倍元総理もこの曲に合わせて、くつろいでる姿をSNSにあげたりしていて、笑った記憶があります。
この曲の制作秘話が書かれていました。初めて知れてとても面白かったです。苦しい時間や辛い現実から距離がとれたらいい。どうしても外に出ないといけない人は、ハッシュタグで日々アレンジされて出てくる大量のうちで踊ろうの動画でほっとしたり、笑顔になってほしいという思いが込められた曲のようです。また、心の内側が踊ってほしいという意味から、「おうち」ではなく「うち」としたとか。
コロナ禍の外出自粛はかなり異常な話でしたよね。当時、私は受験期だったので、ひたすら勉強のことしか頭になかったわけですが、1年早く生まれていたら、どんな感じだったんだろう、あの年20歳だったらどんな感じに思ったんだろうといろいろ思うものです。もし、今外出自粛を呼びかけられたとしたら、かなり退屈になるのではないかと思ったりしますね。
人って、何も変わっていないように見えて意外にもいろいろ変わっている者なんだなと感じるところでした。物事ひとつを見ても、昔はこれしか思わなかったというものが、今だと、見たことで二つの感じ方が生まれるとか。そうやって、良くも悪くも成長しているのだなと感じました。
私はここ最近、人の成長はただ経験を積んだだけではないと思うことがあります。その時の環境や周りを取り巻く状況などさまざまなのではないでしょうか。なんか、面白い生き物だなと感じました(笑)
・書籍情報
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