バリ山行
松永K三蔵 2024年
・あらすじ
・感想
9月の大学帰り、本屋に立ち寄ったときに、店頭に置かれていて気になったので買ってきました。ちょうど7月に芥川賞を受賞した作品で、こちらでも、以前名前だけは紹介したことがありましたが、実際には読んだことがなかったので。
題名は『バリ山行(さんこう)』と言います。読み方が分かりずらいかなと思ったので、一応書いておきます。
リフォーム会社に転職した若い主人公は、会社での付き合いを極力避けてきました。そんななか、会社の同僚に誘われて登山に行くことに、そこでの出来事を通して、仕事や人生に対しての見方が変わるお話です。
この作品の最大の特徴は、仕事や人生を山登りに例えながら、お話が展開されるところです。当たり前ですが、仕事も人生も平坦なものではありません。何かで失敗したり、困難に直面したり、それでも、努力して乗り越えたり、突然転機が訪れたりするものではないでしょうか。
この作品、半分は会社での仕事の様子が描かれていて、もう半分は休日の登山の様子が描かれています。これを読む限り、あまり整備されていなさそうな山なので、結構危険な場所である感じです。ロープをひっかけたり、一歩間違えれば滑落して死んでしまうかもしれないような場所を、ゆっくり、ゆっくり先に行ったり、工夫に工夫を凝らしているようでした。
こういったところに、仕事で大きなプロジェクトを任されたとか、何か大きなことをしようとしている私たちの姿にとても似ているように感じます。この作品が芥川賞に選ばれた理由は、人間との共通性にあるのではないかと感じるところです。
・書籍情報
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