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2500年後の君へ
こんにちは。
8millionsの阿部です。
前回まで2回に分けて、「ブランドになれない人が陥りがちな勘違い」について説明しました。
前回までを簡単にまとめると
1.「ブランディングは売上を上げるための手法」という考えでは、かなりの確率でうまくいきませんよ。
2.本来のブランディングは全然違うものですよ。
というものでした(お時間がある方、よければ前回までの内容も読んでみてください。損はさせませんので)
本日はその続き。
その1と2で説明した事が「なぜ勘違いなのか?」についてお伝えします。
2500年前の彼から、2500年後の君へ
約2500年前。
ゴータマ・シッダールタ、後の仏陀と呼ばれる男性がこんなメッセージを我々に残してくれています。
「縁起(因縁生起)」
簡単に言うのであれば、これは
この世のあらゆる物事(結果)は原因(因)と条件(縁)が関係しあって生起するものであり、原因や条件がなければ結果もない。
というものです。
此れが有れば彼が有り、此が無ければ彼が無い。
此れが生ずれば彼が生じ、此れが滅すれば彼が滅す。
こんな言葉も残されているように、縁起とは
「全ての物事には順序と流れ(関連性)がある」
という事であり、僕が「ブランディングの勘違い」と言っているのは
この「順番」を間違えているから
なのです。
利益が生まれる「順序」
ブッダも言っているように「原因」と「結果」は対になるもの。
「望ましい結果」のためには「それに相応しい原因」が必要になります。
それを教えてくれる好例をご紹介しましょう。
長野県に「中央タクシー」さんという企業があります。
ここの経営理念は
「お客様が先 利益は後」
というもので、そしてこのような一文も記載されています。
利益は我が社の真心と力の限りを尽くして、お客様にお使いした結果ちょうだいする心からの満足料である。
分かりますか?
「売上げや利益」というものは「お客様へ提供したサービス(価値)」の「後」
つまり
サービス(価値)の提供 → 報酬(売上や利益)
という順番なのです。
ちなみに古い数字ですが、2016年度の中央タクシーさんの売上実績は13億5000万円で県内1位、タクシー1台あたりの月売上も約100万(地元の相場は約40万円)で県内1位との事。
お客様に価値を提供するから報酬が得られる。
これが仏陀の言う「縁起」の正しい姿であり、僕が考える「ブランディング」の正しい姿です。
「勘違い」の理由
僕が
「ブランディングはビジネスの成功のため」というのは「勘違い」だ
と言う理由はここにあります。
「ビジネスの成功」は「結果」であり、それを得るためには相応しい「原因」を作る必要がある。
その「相応しい原因」を作ること。
そしてその「原因」と「結果」をつなぐ「流れ」を作ること。
それが僕の考える「ブランディング」というものです。
そしてその「相応しい原因」とは
「ビジネスの成功を求めること」
ではなく
「より善い価値を提供すること」
なのです。
何度も言いますが「ビジネスの成功を求める事」が勘違いなのではありません。
ただ、その「ビジネスの成功」を「目的」とし、そしてそのための「手段」に「ブランディング」を置くという考えが勘違いだということです。
「目的」は「ビジネスの成功」ではなく「可能性を広げること」
↓
そのための「手段」が「ブランディング」
↓
そして「目的」に近づく過程の中で「ビジネスの成功」が得られる。
この順番をどうか、理解していただけたらと思います。
あなたは商売人ですか?それとも…
「ブランディングは己の価値を提供する事で相手、自分、そして世界の可能性を広げ、その結果としてビジネスが成功するもの」
というのが僕の意見であり、つまり
ブランディングとは「価値を提供するための手段」
という位置付けです。
しかし少なくない人は
ブランディングとは「ビジネスを成功させるための手段」
という認識を持ってしまい、「価値の提供」という大切な部分が抜け落ちてしまっているのです。
そうなると、残念ながら報酬を得ることだけを考える輩が出てきます。
セールストークとかコピーライティングといったテクニックを「表面的に」活用して顧客を「操作」しようとする。
価値も与えずに報酬だけを得ようとする。
可能性を開くどころか、小さな枠に閉じ込めてしまう。
それは僕に言わせればもう詐欺師のようなものであり、商売人とは言えない存在なのです。
あなたは詐欺師ですか?
それとも商売人ですか?
自分の利益という「結果」のために顧客を操作しようとしますか?
それとも顧客への価値提供、そして世界への価値提供という「結果」のために、自らの可能性を開き、そして顧客の可能性を開こうとしますか?
もし、あなたが後者の「結果」を選ぶのであれば、今のあなたがどのような状態であれ、ブランドへの道は確実につながることでしょう。
そのための「縁」をこれから僕が提供していきますので。
ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
8millions 阿部 龍太