ラブホテル街〜懐かしき新宿2丁目〜
★友人からの依頼★
ラブホテルのこと知りたいんだけど・・・どうかな? 2015年の春、海外の友人より連絡が入った。彼は出版社に勤務しており、日本のラブホテル事情を記事にしてみたいとのことだった。
私はラブホテルが外国人ウケするのは以前から知ってはいた。海外では、日本独特の奇妙な習慣として紹介されることが多い。「行為に及ぶためだけの密室」とやらが、とても神秘的に響くとのことだ。事実、「ラブホテルに入ったことある?」と何度も質問されたことがある。
私は彼に協力することにした。新宿2丁目に足を運んで、ラブホテル街の光景を観察すればいい。私の提案に彼も喜んでいた。ただ、一人での活動では面倒な事になりかねないので、私のパートナーにも同行してもらうことにした。また、観察時期は、歌舞伎町が盛り上がりをみせるであろう、大型連休中の夜間を選んだ。
★ラブホテル街到着★
夜8時。旧コマ劇場(現TOHOシネマズ)を越えてラブホテル街へと侵入した。連休中にしては期待していたほどの人賑わいはない。まずは周囲を歩き回ってみる。
ホテルから発せられるぼんやりとした光が怪しげな雰囲気を醸し出している。まるでオランダのRed Light Districtのようである。学生時代には、頻繁にこの周辺にまで遊びに来ていたのだが、その当時とは少し雰囲気が変わっている。カタギとは思えない屈強な男たちの姿がもはや見当たらないのである。これはこれで寂しい。都政による歌舞伎町浄化作戦の影響だろうか?
★張り込んでみる★
適当な場所を決めて張り込みを開始。連休を楽しく過ごしているカップルたちが、そろそろ落ち着きをみせる時間帯であろう。前述したように人通りは少ないものの、予想通りカップルたちがどこからともなくホテルを目指してやってきた。彼らはホテルの周囲を歩き回り、品定めを済ませてから入店する。
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