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作業療法士起業家の描く地域マップ ーお金の流れを掴み、ポイントをずらせー

 本日は私たちが起業するに当たってまず実施しようと考えている、地域の高齢化問題に焦点を当てた新しい介護予防事業の構造に関して書いていこうと思います。未だ実施していないことなのであくまでも想像、想定の範囲を出ません。そしてこちらの事情であまり具体的にも書けませんがなんとなくイメージをお伝えできればと思います。

日本の高齢化と重大な財政問題

 我が国では2019年(令和元年)時点で28.4%(内閣府-高齢社会白書)と世界的にも高齢化率の深刻な国となっています。そしてそれに伴って生じてくる問題のひとつとして高齢者を支えるための社会保障費の圧迫です。厚労省の出しているデータによると2016年時点で社会保障費は118兆円、2025年には150兆円にまで達するとされています。そして、GDP比を見ると医療分野と介護分野で必要予算の伸びが大きいとされています(内閣府-社会保障給付費の推移)。これでは予算は介護事業で手一杯になるのではないかという勢いです。実際に介護予防の現場ではその地域にもよりますが、目標として掲げている事業に十分に資本を割けず、十分な展開が出来ていない印象を受けます。自助や互助という言葉が押され始めたのもこういったお金の流れの背景がありますね。

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/2030tf/281020/shiryou1_2.pdf

 さて、この重大なお金の問題をどうやって解決したらよいか。これは一朝一夕では難しいと考えます。何せこれから爆発的に働く世代が増え、税収が上がるわけでもなく、むしろ下がっていく…そして日本の経済も決して上向きではないですし、簡単に上向くものでもないですね。これ以上公費を増やすことは非常に難しいといえるのではないでしょうか。

 国からのお金、自治体からのお金、いわゆる公費に頼ることができない。でも高齢化率は進み、サービスの穴が大きくなってしまう。サービスで埋められない穴を家族や身内で埋める。老老介護、ヤングケアラーが増えれば介護している側のバーンアウト。そして、働けなくなり、経済の更なる衰退。この負のループが止まりません。素人が予想できる範囲だけでもこれだけの不安が出てきますね。自分で書いていて恐ろしくなるレベルです。

 この社会問題の解決に一番近道だと思ったので私は起業を志したところがあります。詳しくは以前書いたので見ていただければ。

お金を集めるシステムづくり

 この重大なお金の問題を解決するために私たちが現在考えている一つの方法としては、介護予防や介護サービスにあてるお金を全く違う畑から回収するというものです。

 単純に考えると、公費でもなく被保険者の負担を増やすでもなく、全く別の所からお金を集めれば頼ることなく介護予防事業に全力を注げます。

 ここで問題になるのは、別の畑からお金を集める場合ただ集めるとそれは税金と同じになりますし、そもそもそんなところに積極的にお金を払ってはもらえませんよね。
 そこで、私たちが介護予防活動を通して出る副産物を商品として提供することを考えています。加えて柔軟な戦略をとることで福祉以外の領域でもチャレンジをし、収益は福祉領域に回せると良いなと考えています。

 このマネタイズするポイントをずらす戦略は財政を圧迫することなく従来と同じクオリティのサービス提供に繋がるのではないかと考えています。
 とにかく介護福祉にお金を回せ!!!

VIPに頼れ

 もうひとつ考えている戦略はキングコング西野亮廣さんのイベントでの講演を参考にしております。イベントでは導入で貧富の差に触れた西野さんは、富を持つもの(=VIP)にサービス全体の一部を負担してもらうという戦略を説明されています。これは現在の日本でも言えることで、VIPは必ずいてその方たちに向けたラグジュアリーなサービスを設計することでその収益を一般的なサービスを補填する目的で使うことで、前述と同じように一般的なサービスをより広く提供できます。

 VIPを取り込むのに必要なことは圧倒的な認知度と普及度の低さということです。難しいのは認知度を上げることですね。認知度を上げる戦略に関してもいくつか設計してはいますが、こればっかりはやってみないと分かりません。ぜひ私たちの今後の動向にご注目頂ければと思います。



最後の小言

 高齢化社会において地域が抱えるお金の問題とその解決策について少し書きました。もちろん具体的な方法に関しては今後実施していく予定なので言及は避けさせていただきましたが(笑)
 今回ここにたどり着くまでに思ったのは、作業療法士ってこういうお金の流れとかに関するリテラシーってすごく低いのかなと。もちろん僕だけなのかとも思いますが。ビジネスをする上では欠かせないし、どんなきれいごとも継続できなければ社会には何の影響ももたらせない。そう思うと療法士は保険内で守られた生計立てだけを考えていたら社会に影響を与えることって難しい。今後も勉強し続けその成果物を還元するために”動き”ます。


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