一生モノのギターを自分で直した話
先週、福島駅でライブをした際にギターストラップが切れてギターが落下し、ギターの端を割ってしまった。
今回はその修理に関する一部始終をここに記す。
1.ギターのダメージ
ギターの縁を飾るパドック(茶色の木)のバインディングにヒビが入り、トップ板の塗装も割れて剥がれてしまった。今回は、その2箇所を修理していくこととした。
2.タイトボンドによる接着
ギターを組み立てる際にも使われるタイトボンドをホームセンターで購入。固まるまでに1時間ほどかかったが、接着場所を手で押さえていたこともあり、無事接着することができた。
3.塗装
塗装が剥がれてしまった部分には、アクリルラッカーを吹き付けることにした。ニトロセルロースラッカーを吹き付けたい気持ちもあったが、塗装の硬化に時間がかかることやひび割れの心配もあったため、今回は断念した。
スプレーは匂いが強かったため、基本的に塗装はベランダで行った。
塗装に気泡が多くできないよう気をつけなから、薄く吹き付け、合計で8回重ね塗りした。
2日後、塗装も固まりギターの音を久しぶりに出してみることにした。
ジャキジャキした音は変わらず、むしろ低音が締まった?ような気にもなった。
塗装が剥がれてしまった部分は、完全に元通りというわけではないが、触ってけがをすることはないだろう。
遠目に見たらまず気付かないであろうレベルまで直すことができた。多少気泡は入ってしまったが、根気強く塗装したおかげで、きれいな仕上がりになったのではないだろうか。
今回のように、高額なギターをどう修理するかというのは、大変悩ましい問題ではあるが、一番は自分が納得できるかどうかだと思う。特に私にとってこのギターは体の一部のようなものであったため、自分の知っている方法で自分で直すという方法を取ることにした。
傷が一切ついていないピカピカなギターもそれはそれで悪くないかもしれないが、私はどちらかといえば、ライブでたくさん使い、傷がついてもそれも一つの思い出だと思いながら、このギターと一緒に時を刻んでいきたい。
しかし、ギターストラップは、無理をさせてはいけない。今回痛感した。