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大丈夫。鍛えた筋肉が違うだけ。

安野モヨコさんの「働きマン」より。

友人の結婚式に来た主人公。
式の前に友人の雅美とカフェでゆっくりしていたところ、別の友人と久しぶりの再会。
この友人は結婚、出産を経て現在は専業主婦。
ちょっとした会話の一部が引っかかって、険悪なムードに…。

仕事も大事、結婚もしたい。そんな主人公。
「ねえ…あたし達って仕事しすぎかな?」
友人の雅美が一言。
「何言ってんの。鍛えた筋肉が違うだけよ」

・ ・ ・

同期採用の友人は、2年目の途中で産休・育休に入った。
嬉しいことに2人目、3人目と続いて、現場から離れた時間が長かった。
「もう教科書も変わっているだろうし、長いこと離れてしまって、ちょっと不安」なんてあなたは言ってた。
もしも今もそう思っているなら、伝えたい。
「大丈夫。鍛えた筋肉が違うだけ。」
私が現場で経験を積んでいる間に、あなたは出産・子育てというかけがえのない経験をしているよ。子育ての経験があるからこそ、きっと保護者と気持ちを通わせることができる。
それは私にはできないこと。
大丈夫。私とあなたは、鍛えた筋肉が違うだけ。

・ ・ ・

会社勤めの人と話をしているときに、「先生だから、わからないと思うけど…」と諦めモードで話をされてしまうことがある。
わからないのは事実(かもしれない)。
わかるように詳しく話そうとしてくれたら嬉しい。
残念だけど、「あ。諦めモードになったな。」と感じることがある。
こんなときは、自分に言い聞かせる。
「大丈夫。鍛えた筋肉が違うだけ。」
相手が経験していないことを、きっと私は経験している。
でも、私と相手のどちらかが優れていて、もう一方が劣っているわけじゃない。大丈夫。鍛えた筋肉が違うだけ。

・ ・ ・

変えようのない過去の経験や体験について、他人と比較してしまいそうなときは、この言葉を思い出す。

自分が凹み過ぎないために。
相手の経験を尊重する姿勢を無くさないために。
わたしが知らないあなたの経験を、フィルターをかけずに受け止めたい。
「鍛えた筋肉が違うだけ。」

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