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Foxニュース、ララ・トランプ氏の新番組を発表—現職大統領親族として異例の起用
米国のニュース専門局Foxニュースは、ドナルド・トランプ米大統領の義理の娘であるララ・トランプ氏が、新たな週末番組「My View with Lara Trump」の司会を務めると発表した。番組は2025年2月22日に初回放送を迎え、毎週土曜日の午後9時から10時(東部時間)に放送される予定で、米国の主要ニュースに関する分析やインタビューを提供するという。
ララ・トランプ氏は2012年から2016年までニュース番組「Inside Edition」のプロデューサーを務めた経歴を持つ。2021年3月にはFoxニュースのコントリビューター(寄稿者)として加わったが、2022年12月に同局を退社。これは、Foxニュースが政治キャンペーンに積極的に関与する人物の雇用を制限する方針を採っていたためである。その後、2024年の選挙期間中には共和党全国委員会(RNC)の共同委員長として活動した。
今回の起用は、現職米大統領の近親者が主要ニュースネットワークで番組の司会を務める初の事例となる。これまでにも政治家の家族がメディア出演することはあったが、政権運営中の大統領の親族がこのような大きな役割を果たすのは異例のことである。
Foxニュースによると、新番組は「全国的な議論を牽引する重要なニュースを取り上げ、家族に影響を与える問題について深く掘り下げる」ことを目的としている。ララ・トランプ氏は「この国の素晴らしさを強調し、『アメリカの黄金時代』の成功を伝えたい」と意気込みを語った。
Foxニュース・メディアのCEOであるスザンヌ・スコット氏は、「ララ・トランプ氏は視聴者との強い結びつきを持つ才能あるコミュニケーターだ」と評価し、「彼女の持つアメリカ国民への深い理解と、現代政治に対する洞察力が番組の魅力を高める」とコメントした。
FOXニュース(Fox News Channel, FNC)は、米国のケーブルおよび衛星テレビのニュース専門チャンネルで、フォックス・コーポレーション(Fox Corporation)が所有している。1996年にメディア界の大物ルパート・マードック氏によって設立され、初代CEOにはロジャー・エイルズ氏が就任した。同局は、保守派寄りの論調で知られ、米国の政治・メディア業界において大きな影響力を持つ。
FOXニュースは、ニュース報道に加え、政治分析や意見番組を中心に編成されており、『ザ・ファイブ(The Five)』や『ハニティ(Hannity)』などの番組が高い視聴率を記録している。かつての看板番組『タッカー・カールソン・トゥナイト(Tucker Carlson Tonight)』は、司会のタッカー・カールソン氏が2023年に退任するまで、同局の代表的な番組の一つだった。
同局の報道姿勢については、保守派の視聴者から主流メディアに対する対抗勢力として支持される一方、偏向報道や誤情報の拡散といった批判も受けている。また、選挙報道や政治的な主張をめぐり、訴訟や論争に巻き込まれることも少なくない。
それにもかかわらず、FOXニュースは米国で最も視聴者数の多いケーブルニュースチャンネルの一つであり、特に共和党支持層を中心に根強い影響力を持ち続けている。