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(公務員の仕事)予算要求の流れ・作業の紹介(1月の作業編)

1月、地方自治体(島根県庁)における令和7年度当初予算の編成は、秋から始まった作業がいよいよ終盤を迎えています。

1月は予算査定作業が上層部まで進むととともに、今後、予算を議会に提案したり、県民に発表するための準備作業が始まります。

今回は、この1月の動きを紹介します。

以前、予算要求のスケジュールという内容の投稿をしたことがあります。

https://note.com/ondakazuki/n/na95660d10c21

この記事を書いた時は、9月から3月にかけ予算編成作業が行われる、という説明をしました。その後、より細かく予算編成作業を紹介する記事を書き始めました。各記事を下の方に載せています。ほぼ一年分揃ったので、参考にしてください。


1 財政課による予算査定作業(査定資料とはどんな資料?)

(1月の説明のために、少し振り返ると、、)
 12月の投稿で、財政課担当者がつくる予算査定案(査定資料)をベースに、財政課補佐⇒財政課長⇒総務部長⇒知事と予算査定が進んでいくという説明をしました。12月に続き1月もこの流れで査定作業が進みます。

 今回は、この予算査定資料とはどのようなものか?について説明します。

 財政課担当者は、要求のあった各事業について、基本的に各1枚ずつ査定資料を作成します。実際、相当な労力がかかっていると思いますが、とてもわかりやすい資料が作成されています。

 主な構成は、要求内容(事業目的、現状の課題、事業内容、積算、スケジュールなど)と、それに対する査定案です。
 査定案の部分は、「要求通り認める」とか「この部分は必要性が十分確認できないので減額する」などの書き方がされます。

 査定資料は、必要な情報が不足なく盛り込まれ、読んでわかりやすく、また口頭で説明されるのでできるだけシンプルにという視点で、工夫して書かれているように感じます。

 また、査定資料は、今後その事業を執行していく上で、現場で何度も確認される「指針」となります。このため、曖昧な査定内容や査定表現は執行をブレさせるので、避けなければなりません。

 なお、予算を要求する側からすると、予算要求資料の内容がしっかりしていれば、査定減を受けにくくなるだけではなく、そのまま査定資料に転記されることで財政課も余分な資料作成の手間が省け、県庁全体の業務効率化になります。

【参考】うまくいく予算要求のコツは?


2 議会向け予算提案資料・県民向け予算発表資料の作成

 1月は、査定作業が進んでいくのとあわせて、今後、議会や県民への説明に使うための資料(案)を作成する時期でもあります。

 予算と、議会や県民との関係については過去に掲載した次の図の通りです。

 具体的には、

作成した予算案議会で審議して頂くために説明する

成立した予算=内容について県民へ説明する 

 島根県では、例年、発表資料を用いて説明・公表しています。以下は一年前の今の時期に発表した「令和6年度当初予算」などの発表資料です。

https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/seisaku/zaisei/yosan/yosanr6/r6gaiyou.data/r6yosanangaiyou.pdf



【参考】



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