(公務員の仕事)地方自治体の予算編成の過程(まとめ編)
これまで、地方自治体の予算編成についての投稿を10記事くらい書いてきました。今回は、それらの内容を「まとめた記事」を書きます。この記事だけで、おおよそのポイントがわかると思います。
ちょうど先月、島根県庁の財政課が、県庁内部の研修として、新任職員を対象に予算に関する研修を行いました。その資料を見せてもらったので、今回掲載する情報は、その研修資料を参考にしました。しっかりまとまっている資料なので、理解が進むと思います。
1 予算とは(予算の二つの側面)
○予算は県庁全体の収入(歳入)と支出(歳出)の見積もり
○予算は政策の設計書
・県庁の事務・事業の執行計画
・その執行に要する経費の財源調達計画
2 予算とは(二つの政策ツールの一つ)
【法令】・・自治体の場合は、条例・規則など
・社会のルールを定める
【予算】
・公金の支出により、より良い社会の実現を目指す
例えば、
・再生可能エネルギーを進めるため企業の導入経費の一部を助成(補助金)
・企業のデジタル化を進めるためにセミナーを開催(講師謝金、会場費)
3.予算ができるまでのイメージ(予算要求から執行まで全て)
① 事業部局(県庁の各課)は予算要求を財政課に対し提出
② 財政課は、提出された予算要求を査定し、予算案を作り、議会に提案
③ 議会は、予算案を審議のうえ、可決する
④ 可決された予算を行政(県庁)が執行する
4.予算の編成過程
上記の資料と似ていますが、予算編成過程に絞り、少し詳しく紹介します。
①財政課から要求通知(要求書提出依頼)が出される
②部局(各課)は要求書を作成⇒財政課に提出する
③財政課内から最後は知事まで、予算査定が行われる
④査定が終わった予算案を議案の形にとりまとめ、議会に提出する
5.各事項の詳細説明記事の紹介
上記の記述にあげられた各過程の作業については、以下の個別記事で説明しているので、関心ある項目については、以下から見てみてください。
○予算編成過程について(全体を詳細に説明しています)
○要求通知について
○要求書作成について
・スケジュール
・要求実務
○議案作成・提出について
○議会での審査について
○財政課について