出汁が絶品の隠れ家的お蕎麦やさん「新宿花園町 なかむら庵」
緊急事態宣言は2週間の延長が決定。
新宿御苑の飲食店もほとんど20時そこらで早々と店じまい。「新宿さん、普段目をつけられてるからって襟元を正しすぎじゃない?」というくらいの徹底ぶりだ。
新宿御苑自体も閉園しており、外国人観光客の足取りも減って以前よりも活気が薄れたこの一帯。なんとなーくスカッとしたく、昼間から美味しいご飯とお酒が飲めるところが欲しくなる今日この頃。
あるんです。ちょっと、人に教えたくないところが。
新宿は花園町方面、住宅街のなかにポツンと、気のいいおじさんたちがやってる居酒屋 兼 お蕎麦やさんが居を構える。
好かれている店なのだろう。大将たちとお話しする常連さんの姿もよく見える。もちろん、私みたいな一見さんにも優しい。
まずはとにかく店内の雰囲気が良い。和でシックでウッディ。落ち着いた照明とテラス席も相まって、まさに隠れ家的という表現がぴったりだ。
テーブル席も奥の方にあるみたい。
そんなにお酒強くないのに酒瓶の飾ってる店は好きという、矛盾した私の感性がくすぐられる。
いいじゃんほら。日本酒の瓶って、なんかかっこいいし。
そしてこのお店の目玉「鶏そば」がこちら。
何と言ってもこの出汁が絶品。鶏の味わいと香ばしさのあるきめ細やかな出汁に柚子胡椒をくわえれば、お蕎麦が進むこと進むこと。あっさりしていて重たくないけど、味にはしっかり深みがある。
全体的には、お酒を美味しく飲むためのお蕎麦といった感じ。ちょっぴり小食な私にとっても、ちょうどいい量だ。
こんな美味しい出汁、お蕎麦でいただくだけではもったいない!なんて人にも超親切。なんとこのお出汁を使って焼いた豚串もあるという。これがまた最高に美味しいのだ。
この出汁がベースになったタレが、豚肉の甘みを存分に引き出していて素晴らしい一品。出汁が美味しいお蕎麦やさんはままあるが、焼き物に応用するお店は初めて見た。なるほど、賢い。
薬味は柚子胡椒を含め、6種類ほどから1つだけを選べる。
ちなみに今回私はというと、鳥そばは何度か食しているので、期間限定のトマチーズつけ蕎麦にチャレンジ。
これがまたあっさりとしたイタリアン風味でとても美味しい。最初にドンっとスープの中に置かれるモッツァレラチーズが、いい具合に溶けてトマトの出汁を巻き込みながらお蕎麦に絡みつく。これ、定常メニューにならないかなあ。
一口食わしたすきぴがしきりに良いなぁと言ってくる。残念、鳥そばという安パイを切ったあなたは一口だけだ。これは、期間限定というギャンブルに挑戦したものだけが味わえる特権なのだ。
お会計を済ませて外に出たら、スタバでクリーム盛り盛りのラテを買って、閉園した新宿御苑のへりを歩く。宣言が開ける予定の2週間後は、ちょうど桜の開花時期だ。
その頃には新宿御苑も再び開園してるだろう。
お花見行けるかな。行けるよね。
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