夏の亀
おばあちゃんは、ぼくを色んな所へつれていってくれた
「きょうは、あついから、ぼうしをかぶって」
家の近くに池があって
おばあちゃんが、拍手をすると亀が出てくるとおしえてくれた
おばあちゃんが手を叩くと、数10匹の亀がノロノロと集まってきて顔をだす
そこをめがけておばあちゃんは、パンのかけらを投げた
ノロノロとうごいていた亀がキビキビとうごいて食べた
ぼくも、おばあちゃんからパンをもらって亀にむかって投げた
ぼくは次の日、朝ごはんのパンをランドセルに入れた
クラスの男の子をさそって池へいった
手を叩く、一緒にいた男の子も手を叩いた
亀は出てこなかった
なんども、一緒に手を叩いた
帰る時間が近づいてきて、ぼくはあせって
「かめ、でてこーい」といった
その子も思わず「かめ、でてこーい」といった
声をそろえて「かめ、でてこーい」といった
汗をかいて、でも亀は出てこなかった
急にひんやり涼しくなった気がして
ぼくとその男の子は、自分の家にむかって帰った
ともだちになれた気がした夏の亀
バットとグローブを買います。