『夢幻の白狼』=白鉛筆さん作品【掌編】「2」に挑む!/「白4企画」コラボ朗読
古来、英雄にはふさわしい「二つ名」があるものだ。
そして私の中ではnoteで大活躍中のクリエイター「白鉛筆」さんも、その英雄のひとりである。
「白鉛筆」という名前も小気味いい。
全ての色の土台であり、また、全ての色を引き立てる力をもつ。
そして、視えない色を描き出す、の意もあるのかもしれない。
先にこの記事の結論をいっておこう。
今回私は白鉛筆さんのnote歴4周年を飾る「白4企画」の抜擢を受け、その作品にチャレンジする機会を得た!
千載一遇のチャンスとはまさにこのこと。
と、いつもならここで早々に朗読コンテンツを張り出すのだが、その前にどうか、語らせていただきたい。
私のイメージ 「夢幻の白狼」の由来
白鉛筆さんの作品には、『型』がない。
ライトノベルばりのキャッチ―な作品があるかと思えば、芥川賞作家もかくや、と思われるほどの着眼点で、人の心の機微を活写する。
男性主人公の熱血風な作品があるかと思えば、女性主人公の嫉妬や葛藤を掬い取るふわりとした作品もある。
『型』を持たないことは、すなわち無限。あるいは夢幻、なのではないか。
先入観なく読み散らせば、「白鉛筆」とは個人名ではなく、数名のグループの名前なのかと勘繰ってしまうほど、作風の幅は広い。かといって、誰かの真似をしているわけではない。
それぞれの作品にオリジナリティがあり、確固とした矜持が感じられるからだ。
強いて言うのならば、「もがいている」のだと思った。
自らの幅を広げるために、面白がりながら、「もがいている」。
この人は「狼」なのだ、と私は思っている。
創造という名の塗炭の苦しみの中で、美しく白い毛並みを揺らしながらニヤリと笑う孤狼。
そんな白鉛筆さんの作品を朗読したい、と思ったし、また実際その機会を得たこともあった。得難い経験ではあったが、それとは別に真正面からこの「白狼」に挑む機会もほしい、と思った。
そんなさなか、2度目の邂逅となる2023年冬の文学フリマ東京で、白鉛筆さんが販売していたのが短編集「九回死んで、直列」。
表題作のほかに「ダストテイル、朧げ。」などの作品が収蔵される中、noteに掲示されていない書き下ろし作品、「スピン」に脳髄が痺れた。
試しに声に出して読んでみる。
これだ。
私が読むべき「白狼」の作品は、これなのだ。
そう思った。
だが書き下ろし作品となると、白鉛筆さんからの許諾は難しいだろう。
いわば、短編集の『購入特典』なのだ。
本を買ってくれた人への配慮を考えれば、安易にオーケーとは言えまい。
それでも。
この衝動は伝えなくてはならない、と思った。
私なりの全力で「スピン」を朗読作品化し、公開を前提としない「ファンレター」として白鉛筆さんに送った。
その意を汲んで、今回『抜擢』していただいたことは感謝の念に堪えない。
そしてこの作品【掌編】「2」は「スピン」以上に私の全力を持って臨むべきものだった。
「白狼」からの依頼文には一言、
「スピン」を超えてください。
……とあった。
白い狼がニヤリと、いや、クスリと笑った気がした。
さあ勝負だ、白狼!
【追加】新たにスタンドエフエム版を用意しました!
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原作はこちらから!
※白鉛筆さんのご承諾をえて、創作大賞オールカテゴリ部門にエントリーします!より多くの方に視聴していただけましたら幸いです^_^
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