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灯
なんだか胸がいっぱいで眠れない。
今にも瞼が閉じそうなんだけどな。
ひとりしずかな部屋。心地いい雨音が聴こえる。
『雨が降りだしたよ』と教えてくれることがうれしくて、雨の日がすこしだけ好きになった。
『雨の音を聞きながら眠ります』と言って目を閉じるあの人が、どうか朝までぐっすり眠れますように。と想いながら眠りにつく夜を、もう幾つか重ねた。
誰かを想いながら眠る夜なんて、いつぶりだろう。
なにか欠けてるようで、どこか満ち足りたこの気持ちはきっと、あの人がくれるやさしい笑い声とまっすぐすぎる愛のおかげだ。
これからすこしずつでも、返していけたらいいな。
河川敷で聴いたあの歌を胸に思い浮かべながら、おやすみなさい。また明日。