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呟き日記 vol.58 つよがりという強さ
夜。秋の虫が鳴いてる。朝晩もどことなく涼しいような気がしてそういやここ数日エアコンつけてなかった。
本当に、夏がおわるんだ。いつの間にか秋が忍び足でやって来てた。
今年の夏を乗り越えられる気がしなかった。
ひとりで乗り越えるにはあまりにエネルギーが必要だったから。
でも。夏が過ぎていく割には思ったよりあっけらかんとしすぎてて、油断してたや。
夏のおわりの方だったんだ、ぜんぶ。
『別に大丈夫』ってのはたぶんきっとつよがりで、ずっと大丈夫ではなかったけど、大丈夫だった。って思ってないと何かに足元を掬われる気がした。
だけど、つよがりが強さって、思いたいだけだわたし。
振り返ると、随分自分の気持ちと向き合えるようになったなぁと思う。向き合えるようになったら、吐き出せるようになって、すこしだけ楽になった気もする。
こうやってひとつずつ、自分で出来ることが増えていって、さみしい人間だなぁと思ったりもするけど、自分で出来る(やれる)ことが大前提で、自分じゃない誰かと初めて対峙できると思ってるから、今はこれでいいんだ。
母が来てくれた。ありがたかった気持ち的に。
特になにもないときに、何気ない会話でほぐれるなにかがあって、また、あるべき場所へ調うなにかがあるんだよな。まだ幼いころ、手の届かないところにある洋服のリボンを母に結んでもらうときとおんなじような、あの感じ。
手を差し伸べるというより、導いてくれるみたいにじっと見守っているような、そんな母にわたしはいつも救われている。
こういう日記を書くのが、わたしはすきだ。
ずっと文庫になるのを待ち望んでた千早茜『ひきなみ』読了。殊更この時期に読みたくなるような、綺麗で残酷な小説だった。綺麗なものって、なんで単純に綺麗なままでいられないんだろう?って考えさせられるというか、それこそが本質な気がする。
だから『綺麗事』って純粋に良い意味じゃない言葉が存在するんだろうね。
ふらっと立ち寄った本屋のおすすめコーナーで心奪われた藤野千夜『団地のふたり』読み始めたばっかりだけどめちゃくちゃすきな感じ。
あ!西加奈子の『夜が明ける』もいつ文庫になるかな、なるだろう?と思ってた矢先6月末になったんだったすっかり忘れてた。ともかく、はやく読みたいのだこの本を。
秋がはじまっているというのに~indigo la End 夏夜のマジック~を聴く夏のおわりの夜でもあるのです。