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「Deep Research」がビジネスに役立つケース3選。無料ツールもPerplexityから出たが、回答にウソがありすぎて驚き!?

AIがリサーチ・調査を代行してくれる「Deep Research」(ディープリサーチ)機能が話題です。

最近、ビジネスで私が役に立ったケースを3つ紹介します。

  • 1.ファクトチェック

  • 2.裏付けデータの調査

  • 3. 類似のビジネス事例を探す

特にChatGPTの同機能はかなり精度が高いということで人気ですが、現状月額200ドルが必要です。(今後20ドルのPlusプランにも公開予定)

一方、「無料でも使えるDeep Research」も出てきて、話題に上っています。それが、検索AI「Perplexity」がリリースした同機能です。

しかし、私が実際にPerplexityの同機能を使ってみたところ、
事実と異なるウソの結果(ハルシネーション)が出すぎて
いて驚きました。
「安かろう悪かろう」とまでは言いませんが、注意が必要かもしれません。
今回、そのエピソードについても話します。

※ここからは、以下のVoicyでの音声配信の文字起こしを基にAI記事化しています。詳細はVoicyでお聴きください。


①ファクトチェック(事実確認)

最初に挙げたいのが「ファクトチェック」です。実際に私がChatGPTのDeepResearch機能に頼んだのは、iPhoneのバッテリー消耗に関する噂が本当なのかどうかを調べてもらうことでした。

噂の内容は「外出時にWi-Fiをオンにしたままだと、iPhoneが常に接続可能なWi-Fiを探し続けるのでバッテリー消耗が早くなる。だから外ではWi-Fiをオフにしたほうがいい」というものです。

私自身も昔から、この噂を耳にしたことがありましたが、実際にどのくらい消費電力が変わるのかはよくわかりませんでした。そこでChatGPTのDeepResearch機能に「これを徹底的にリサーチして、真実を教えてほしい」と尋ねてみたのです。

すると、Apple公式のドキュメントや専門家の見解、さらには個人ブログの口コミなどを参照しながら、「最近のiPhoneであれば、Wi-Fiをオンにしていても思ったほど電池は減りません。実際にWi-Fiが接続されていない待機中の消費電力はかなり小さいです」という結論をまとめてくれました。

さらに「Wi-Fiをオフにした場合とオンのまま外出した場合のバッテリー消費を比較しても、数パーセント程度しか差がない」というユーザーの検証結果も紹介されていて、「絶対にオフにしなければならないほどの効果はない」との総合的な判断が示されました。

これは私自身の体感ともそこまで大きくかけ離れていなかったので、なるほど確かに噂ほどの影響はないのだろうなと納得しました。

DeepResearch機能の何が便利かというと、「Web上ではどんなソースがこのトピックを語っているか」を大量に拾ってくるだけでなく、それぞれのリンク先や見解をまとめて一つの回答にしてくれる点です。人間がひとつひとつ検索して記事を読み込んで……というステップを踏むよりずっと早く、キーポイントを提示してくれます。ただ、その回答が長文になりがちなので、私はChatGPTのキャンバス機能を併用して、図解っぽくまとめてもらうこともあります。SNSでシェアするときも、そのほうが読みやすいと感じました。

②数値の証明や裏付けデータの調査(エビデンス)


二つ目の活用例は、何か数値的な根拠を探したいときにDeepResearchを使う方法です。私は最近「ビジネスのための動画生成」に関する電子書籍を出したのですが、その内容を読んだ方の中には「動画生成AIが実際にどんな効果をもたらすのか、もう少し数字で知りたい」という声もありました。そこでライブ配信をしながら補足説明をする際、DeepResearchを活用して「動画をプレゼンに導入した場合、どれくらいエンゲージメントが変わるのか」などの具体的なデータを探してもらったのです。

リサーチ結果のビジュアル化

たとえば「PowerPointなどのプレゼンテーションに動画を入れたときの効果を、エンゲージメント・コンバージョン・学習効果などの観点で数値化した調査があるならリストアップしてほしい」と尋ねました。

すると、海外の調査機関が報告している閲覧時間増加や理解度向上のデータ、それを引用している記事のURLなど、面白い情報が一気に並びました。もちろん丸ごと鵜呑みにせず、一つひとつリンク先を開いて「本当にそのデータは載っているのか?」を確かめる必要はあります。

しかし、実際に手動で検索をするよりも、DeepResearchの網羅性が高く、自分では思いつかないようなキーワードの情報源を引っ張ってくるので、あとから読み込む効率が飛躍的に上がりました。「こういう切り口で動画活用のエビデンスを調べられるのか」とわかれば、自分で追加検索をするときにも役立つヒントを得られます。

結果として、ライブ配信の資料にも具体的な数字を添えることができ、視聴者にも「なるほど、動画を使うのってこんなメリットがあるのね」と納得してもらいやすくなりました。

③類似のビジネス事例を探す(事業アイディア)

三つ目は「あるビジネスの成功事例を見て、それに似たようなモデルを他にも知りたい」と思ったときのリサーチです。私はあるYouTubeチャンネルで「子供の足を速くする陸上スクールを全国展開している」という事例を見て、とても興味をひかれました。

九州エリアで複数拠点を持ち、年商1.5億円を達成しているという大成功例です。こうした子供向けのスポーツスクールビジネスは他にも似たものが存在するのか、国内外の類似事例を知りたくなり、ChatGPTのDeepResearch機能に調査を依頼してみました。

DeepReseach結果をビジュアルにまとめた

すると、サッカーや野球のスクール、キッズ体操教室、キッズダンススタジオなどが続々とピックアップされただけでなく、海外事例としてイギリス発の幼児向けサッカースクール「リトルキッカーズ」や、アメリカのプログラミング教室「コード忍者」なども紹介されました

検索キーワードがなかなか思いつかないようなニッチな情報でも、深堀りしながら関連するデータを拾ってきてくれるのが嬉しかったです。

DeepResearchの面白いところは、あちこち関連のある情報を順番に調べた形跡が見えることです。最初は「子供向けスポーツスクール」で検索を始め、類似ジャンルとしてダンス教室や塾へと広げ、その途中で「地域に密着しつつ高所得世帯をターゲットにする成功例」といったキーワードを拾い、さらに海外の成功事例を探しにピボットしていく……という流れが実際にログとして残っていました。

Deep Reseachログ

まるで優秀なリサーチャーに「これに似た事例ない?」と投げかけると、「じゃあこういう分野も調べてみましょうか」と言いながら、どんどん情報を深堀りしていく感覚に近いですね。

Perplexityで無料化、しかし怪しい回答…

「DeepResearchに興味はあるけど、有料プランはちょっと……」という方にとって嬉しいのが、検索型AI「Perplexity」のDeepResearch機能です。

Perplexityはもともと簡易的なチャット検索AIとして知られていましたが、新たにDeepResearchのような調査機能を加え、無料のユーザーでも1日5回まで使えるようにしています。

有料プランに加入すると1日500回も使えるそうで、そこまでいけば仕事や学習にフル稼働させても使い切れないくらいですよね。

私も最初この情報を知ったときは、「ChatGPT並みにクオリティが高いリサーチが無料で利用できるなんてありがたいなあ」と感じました。ですが、実際に試してみると、ChatGPTほどの精度は期待しないほうがいいかも……というのが正直なところです。

PerplexityのDeepResearch機能を試して最も驚いたのが、ハルシネーションとも呼ばれる「AIがもっともらしい嘘を作り上げてしまう」現象が、ときに派手に起こることでした。

▼落合陽一さんもDeepResearchのハルシネーションについて言及

私は先ほどの「動画を使ったビジネス効果」に関するエビデンスを集めたいと思い、ChatGPTのDeepResearchで行ったのと同じリクエストをPerplexityにも投げかけてみました。すると、いかにも本物らしい「ABテストの結果」や「数値データ」が並べ立てられた立派なレポートが返ってきたのです。

この出力、全部嘘でした。

ところが、そのレポートで引用されているURLをたどってみると、書いてあるはずの数字がまったく見つからない。サイトの構成すら違っていて「そんなデータ載ってないじゃん」と首をかしげることが連発しました。

要するに、実在するWebサイトのリンクは示されているものの、中身が報告しているデータと一致しておらず、「とりあえず参考URLを貼っているだけ」という状態に近い。

さらに英語で調べてもらってから日本語回答にしてほしいと伝えるなど、リクエストの仕方を工夫しても、やはり怪しい数値データが混ざってしまう印象を受けました。

たとえば「Bロール動画で瞳孔拡大率が何%上昇した」とか「心拍変動が-19%になってリラックス効果が向上した」といった、いかにも「それっぽい」けれど具体的な調査根拠が見当たらない情報まで出てきたりするのです。

おそらくPerplexityのDeepResearch機能は、ユーザーの期待する理想的なレポートを優先して整合性のある文章を組み立てようとし、その後で関連がありそうなURLを適当に引っ張ってきているのかもしれません。もちろん、すべてが虚偽ではないのでしょうが、特に数値データの裏付けを探すような場面では高い確率で「それは本当に書いてあるの?」という情報が混ざりがちなので、相当気をつける必要があります。

その他の動向とまとめ

実はChatGPTやPerplexityのほかにも、Googleの新世代AI「Gemini」などが同様のDeepResearch機能を提供すると報じられています。

今後、さまざまなプラットフォームで「調べごとをAIが代行してくれる」という流れは加速していくでしょう

ただ、たとえAIが綺麗にまとめてくれても、そこに記載されているデータやURLの中身が本当に正しいかどうかは必ず確認しなければなりません。特に無料ツールではハルシネーションのリスクが高めなのか、私が試した範囲ではChatGPTに比べてPerplexityの誤情報率が気になりました。

それでも、「無料でまずは試したい」「DeepResearchをちょっと触ってみたい」という方にとって、Perplexityが1日5回まで使えるというのは非常に魅力的な選択肢です。

実際、すべてがウソというわけではありませんし、使い方次第では面白い情報に出会うことも多いと思います。要はリサーチ結果をそのまま受け取るのではなく、必ず引用元を見て、そこに本当に書かれているかどうかを二重チェックする姿勢が大事です。

私にとってDeepResearchは、書籍執筆やライブ配信の下調べなど「大量の情報を端的に集めたい」ときに非常に助けとなっています。

iPhoneのWi-Fiバッテリー消耗問題のように「本当なのかどうか」を素早く知りたいときにも頼りになるし、新しいビジネスアイデアのために海外の類似事例を探したい場面でも活躍します。ただし、その便利さゆえに油断して情報を鵜呑みにすると危険です。

今後、ChatGPTのPlusプランにDeepResearch機能が公開されれば、もう少し手ごろなコストで高精度なAIリサーチを実現できるかもしれません。また、新たなAI検索ツールがどんどんリリースされる可能性もあります。

どのツールを使うにしても、エビデンスや引用元をチェックする慎重さは必須だと改めて思いました。皆さんもぜひ「DeepResearch」という新しいリサーチの形に触れながら、自分に合った使い方を見つけてみてください。私も引き続きいろんなツールを試してみて、面白い発見や気をつけるべき点を見つけたらシェアしていきますので、今後もどうぞよろしくお願いします。

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