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【書籍の紹介】「ChatGPTで身につけるExcel VBA」(高橋宣成さん)- マクロを本格的に学ぶことから逃げない

今回は書籍の紹介です。Excelマクロによる自動化の本です。
ChatGPTで身につけるExcel VBA」(高橋宣成さん)

Excel VBAの業界では大物著者である高橋さんから、満を持して、ChatGPTを活用したVBAプログラミングのガイドブックが登場です。
・本書のコンセプト、学べること
・本書の構成と、初心者の注意点
・本書がおすすめの人/おすすめでない人
などについて、私の独自の視点から解説いたします。

ChatGPTで身につけるExcel VBA

※ここからは、以下のVoicyでの音声配信の文字起こしを基にAI記事化しています。詳細はVoicyでお聴きください。


第1章 高橋宣成さんのExcel VBAの代表作2つ

Excel マクロVBAの分野では、影響力の高い書籍を生み出している著者がいます。その代表作として、特に重要な2冊の「黒い本」があります。

まず1冊目は、「Excel VBAを実務で使い倒す技術」です。

この書籍は、中級レベルに上がっていくための非常に重要なポジションを占めています。簡単に言うと、エクセルマクロVBAの初級レベルや入門レベルから抜け出して中級へのステップを上がっていくための指南書です。

これまではよくわからないけど、ネットに転がっているVBAのコードをコピペで動けばいいやと言ってマクロを作っていた人に対して、「ちょっと待て」と問いかけます。ちゃんとコードを整理して読みやすくしたり、中身を理解できていますか?もっと生産的に扱いやすいコードにできますか?といったメッセージが込められています。

これは、それ以前のExcel マクロの書籍でよくあった入門者向けの本とは一線を画しています。中級レベルになるにはどうしたらいいのかということが書かれていて、非常に多くの初心者にインパクトを与えました。

もう一つが、「パーフェクトExcel VBA」です。

これはものすごい内容の濃いものになっていて、ページ数も結構多めです。何より重たくて辞書みたいな感じです。これは初心者から上級者まで一家に1台置いておきたいような本で、まさにExcel VBAという体系をしっかり理解していくための指南書となっています。

これは一家に1台と表現した通り、いわば困ったときに、または疑問を感じたときに、その都度開いていくような本です。何か実践的なコードとかマクロ作りとかするときに、「いや待て、これってどういうことなんだ?」と疑問を感じたら、1度足を止めて、ちょっと深くまで理解し直したいななんてときに立ち返ってより深く理解し直すみたいな用途で使える本です。

ただし、「パーフェクトExcel VBA」に関しては、初心者が1冊目に読む本としてはちょっと厳しい部分があります。何か1冊でもいいので入門者向けの本を読んだあとでマクロ作りを実践していくというときに、その脇に置いておきたい本という感じがします。

こうしたExcel VBA業界で影響力の高い書籍を生み出してきた経験を活かし、今回満を持してChatGPTをパートナーにしながらExcel マクロVBAの知識技術を身につけていくためのガイドブックを出版しました。​​​​​​​​​​​​​​​​

第2章 本書のコンセプト、学べること

本書「ChatGPTで身につけるExcel VBA」は、ChatGPTをパートナーとしてExcel マクロVBAのスキルを身に付けたい方のための新しい本です。

まず最初に強調しておきたいのは、本書はよくあるChatGPTでプログラミングをAIに勝手に書かせれば楽々できるといったような本ではありません。

Excelのマクロを自分で作れなくても、ChatGPTに命令すれば勝手に作ってくれるから、あとはそのコードをコピーアンドペーストして動かせば、マクロが出来上がりますみたいな安易な方法論を提示するものではありません。

本書のコンセプトは以下の通りです:

  1. 自分自身がExcel VBAの知識スキルを身につけていくことを目指します。

  2. 一人では学習は孤独であり、その孤独な学習を乗り越えるための一つのパートナーとして、ChatGPTという形でAIを活用します。

  3. ChatGPTを上手に扱い、質問の仕方や答えの解釈など、自分の学習に役立てていく方法を手厚く解説しています。

本書で学べることは以下の通りです:

  1. Excel VBAの基本的な知識とスキル

  2. プログラミングの基本概念(変数、制御構文、関数など)

  3. ChatGPTを活用した効果的な学習方法

  4. 実践的なマクロ作成とその保守方法

重要なのは、自分でスキルを身につけて知識を持っておくことです。いくらChatGPTに命令してコードを書いてもらったとしても、その内容を理解できなければ、不具合やバグが起こったときに直すことができません。

本書は、体系的に学ぶことの困難さや退屈さを軽減し、AIを活用して効率的に学習を進める方法を提示しています。今までだったら一人で独学だとエラーが起きてしまった際に、どうしてなのかわからないとか、この用語がよく意味がわからないんだけど、誰に聞けばいいんだろうみたいな独学独習ならではの悩みが出てきてしまって、そこで壁を感じて学習を挫折してしまうことがよくありました。しかし、AIに質問すれば適切に答えてくれたり、質問の仕方次第ではより自分に沿った最適化された説明をしてもらえるのです。

このように、プログラミング初心者が独学独習をしていく上での大きな転換点となるAIの活用方法を、本書ではしっかりと解説しています。​​​​​​​​​​​​​​​​

第3章 本書の構成と、初心者の注意点

初心者の方へ重要な注意点があります。本書は実際にはプログラミングを学ぶ本です。マクロを作ってExcel自動化を行うのは、Chapter 7と8でようやく扱います。つまり、一般的な入門書にあるような、まず動くマクロを1個作って簡単に請求書発行マクロができましたといった、簡単な成果物がすぐにできるという内容ではありません。

本書は、プログラムとして仕組みを体系的にしっかり学んで理解していく内容になっています。例えば、Chapter 3ではデバッグ出力、データ型、変数などのプログラミング的な概念が出てきます。Chapter 4では条件分岐や繰り返しなどの制御構文を学びます。Chapter 5ではサブプロシージャ、ファンクションプロシージャなどの概念を扱い、これは全くの初心者にとってはかなり難しく感じるかもしれません。

多くのVBA入門書では、最初にセルの操作方法を教えることが多いのですが、本書ではそれをChapter 7で扱います。つまり、本書は基礎をしっかりと身につけることに重点を置いているのです。

この アプローチは、一見すると厳しく感じるかもしれません。しかし、VBAを本当に使いこなしたい、しっかりとした知識を得たいと思うなら、このような地道な学習は避けて通れません。本書の特徴は、そのような学習をChatGPTというパートナーと一緒に進められることです。これにより、孤独な学習による挫折を防ぎ、効果的に知識を身につけることができるのです。​​​​​​​​​​​​​​​​

第4章 本書がおすすめの人/おすすめでない人

本書「ChatGPTで身につけるExcel VBA」は、特定の読者層に非常に有益な内容となっています。以下に、本書がおすすめの人とそうでない人について説明します。

本書がおすすめの人

  1. VBAについて学んだことがあるが、基礎に戻って体系立てて知識やスキルをブラッシュアップしたい方

  2. 教科書を1ページずつ確かめていくような、コツコツとした泥臭い学習をする心の準備ができた方

  3. 地道な学習を一人で孤独に行うのではなく、ChatGPTなどのAIの力を借りて学習を加速させる方法について学びたい方

これらの方々にとって、本書は非常に有益な学習ツールとなるでしょう。特に、プログラミングとしてのVBAを本格的に学びたい方、また、AIを活用した新しい学習方法に興味がある方にとっては、理想的な一冊となるはずです。

一方で、本書があまりおすすめではない人もいます

  1. とりあえず何でもいいので動くマクロをまず一つ作りたいという方

  2. ChatGPTに命令をするだけで簡単・お手軽にマクロが作れる、作られたコードをコピペするだけでマクロが完成するような「ChatGPT裏技ノウハウ」を求めている方

これらの方々にとっては、本書の内容が期待とは異なる可能性があります。本書は、即効性のある「簡単マクロ作成法」ではなく、じっくりと基礎から学ぶことに重点を置いているためです。

本書の特徴は、決して簡単・お手軽にマクロが作れるというものではありません。むしろ、基礎から体系的にプログラミングとしてのVBAを学び直す、学んでいくという地道な学びの内容になっています。しかし、VBAを使いこなしたい、しっかりとした知識を得たいと考える人にとっては、このような地道な学習が遅かれ早かれ避けて通れないものです。

本書は、そういった学習のシーンを乗り越えるための新しい学び方を提示しています。VBAの学びだけに限らず、今後の他のプログラミング言語の学習や、プログラミング以外の学びにも応用可能な方法論を提供しているのです。​​​​​​​​​​​​​​​​

第5章 おわりに

本書「ChatGPTで身につけるExcel VBA」の著者である高橋宣成さんについて、少し触れておきたいと思います。高橋さんは、もともとIT関連とは全く関係のない人生を歩んでいました。しかし、一念発起してIT系の職業に就くことを決意し、その過程で独学でプログラミングを学んだという経験を持っています。

この経験から、一人で独学で孤独に学ぶことの難しさを嫌というほど味わってきました。だからこそ、同じような立場の人々にとって手助けとなるようなコンテンツや活動、さらにはコミュニティ運営といった点に力を入れて活動されています。

実際に、高橋さんは「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」というコミュニティを運営しています。そして今回の書籍についても、VBAについての一人での孤独な学習作業を乗り越えるために、ChatGPTという学習パートナーをフル活用しようというコンセプトで執筆されました。

本書の内容は、決して簡単・お手軽にマクロが作れるというものではありません。むしろ、基礎から体系的にプログラミングとしてのVBAを学び直す、学んでいくという地道な学びの内容になっています。しかし、VBAを使いこなしたい、しっかりとした知識を得たいと考える人にとっては、このような地道な学習が遅かれ早かれ避けて通れないものです。

本書は、そういった学習のシーンを乗り越えるための新しい学び方を提示しています。VBAの学びだけに限らず、今後の他のプログラミング言語の学習や、プログラミング以外の学びにも応用可能な方法論を提供しているのです。

ChatGPTという強力な学習パートナーを活用することで、これまで孤独だった学習プロセスを、より効果的で楽しいものに変えることができるでしょう。本書を通じて、読者の皆さんがVBAの深い理解を得るとともに、新しい学習方法の可能性を見出すことができれば幸いです。

プログラミングの学習は決して簡単ではありませんが、本書で紹介されている方法を活用することで、より効率的に、そして楽しく学ぶことができるはずです。ぜひ、本書を通じてVBAの世界を探索し、新たなスキルを身につけていってください。​​​​​​​​​​​​​​​​


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