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No.096 Uber in Africa~サファリも配車アプリで~

2016年、私が初めてアフリカの地を踏んだ時から、Uberは欠かせない存在でした。日本ではまだ本格的なライドシェアが解禁されず、世界から周回遅れの議論を続けている一方で、アフリカではUberが既に社会インフラとして定着し、さらなる進化を遂げています。

アフリカならではのサービス:Uber Safari


サービス概要

- 南アフリカ・ケープタウンから野生動物保護区までの送迎
- 歓迎ドリンク、ビュッフェランチ付き
- 4人まで約190ドル(約3,550ランド)の定額制
- 2024年10月から2025年1月の期間限定サービス

特徴
- アプリから簡単予約
- 安全で快適な2時間のドライブ
- プロフェッショナルなドライバー
- 観光客向けの手軽なサファリ体験

アフリカにおけるUberの意義

安全性の向上
- 流しのタクシーの危険性を排除
- ドライバーの評価システムによる質の保証
- 追跡可能な配車システム

社会的インパクト
- 高学歴者の新たな雇用機会創出
- 安全で快適な移動手段の提供
- 観光産業との相乗効果

私が現地にいる時には、現地の一流大学卒業生がUberドライバーとして働いているケースもありました。彼らは、流暢な英語で安全な運転を提供し、高評価を得ています。
Uberの真価は世界中で実証されています。現地で、スマートフォンと車で始められるビジネスの可能性を示しています。確かに雇用問題という社会課題は存在しますが、Uberは新たな経済機会を創出しているのです。
現地に行くと、お抱えの運転手の方が楽な場合もあります。その場合、Uberでドライバーをスカウトすることが日常にもなっていました。
質の高いサービスが、リピーターを生む好循環を生み出しているのです。

アフリカのUberは、単なる配車サービスを超えて、観光やビジネスを支える重要なインフラへと進化しています。サファリという伝統的な観光資源と最新のテクノロジーを組み合わせた革新的なサービスは、アフリカならではの発想と言えるでしょう。

グローバルスタンダードとしてのUber


「ドライバーが不安」という声もよく聞きますが、それは従来のタクシーでも同じこと。むしろ評価システムのあるUberの方が、サービスの質は担保されています。トルコでも、会話なしで目的地に到着。ドバイでは超高級車が現れ、アフリカで慣れ親しんだUberとは思えないサービスに驚いたこともあります。

世界の主要空港には、既にライドシェア専用の乗り場が設置されています。この流れから取り残されているのは、もはや日本だけかもしれません。

これはもはや、アフリカが一歩先を行っているという話ではありません。日本が世界標準から大きく後れを取っているという、厳然たる現実です。既得権益を守ることに固執し、イノベーションを拒み続ける姿勢は、確実に日本の競争力を低下させています。

このまま世界の潮流から目を背け続けるのか、それとも変革を受け入れ、新しい価値を創造していくのか。見えているのは、既得権益という安全地帯に留まることがもたらす、確実な衰退への道筋だけです。

変化を恐れず、むしろそれを機会として捉える。アフリカの事例は、そんな勇気を私たちに与えてくれているのではないでしょうか。​​​​​​​​​​​​​​​​

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