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No.103 エミレーツ航空のアフリカ路線から見る経済発展

ドバイをハブとするエミレーツ航空は、現在アフリカの22ヶ所にフライトを就航させています。北アフリカのモロッコにはA380を投入し、ドバイから5時間圏内の東アフリカ地域には地理的優位性を活かした多くの路線を展開。特に南アフリカのヨハネスブルグには1日3便という驚くべき頻度で運航しています。

航空路線の経済学

現地の人から興味深い指摘を受けたことがあります。「なぜエミレーツがアフリカに大型機を飛ばすのか?人だけで毎日埋まると思うか?」という問いかけです。航空機の就航は、旅客需要だけでなく、貨物輸送の需要があってこそ成立する。つまり、そこには確かな経済的根拠があるということです。

ヨハネスブルグへの3便の理由


南アフリカ・ヨハネスブルグへの1日3便という高頻度運航の背景には、以下の要因があります:
- アフリカ最大の金鉱脈への近接性
- ダイヤモンドなどの高価値鉱物資源の輸送需要
- アフリカ南部の経済ハブとしての機能
- 国際金融センターとしての地位

アライアンスの重要性

またもう一つの理由として、エミレーツのパートナーである南アフリカ航空との連携です。ヨハネスブルグを起点に、南部アフリカのあらゆる目的地へのシームレスな移動が可能となっています。このような航空会社同士の提携は、より広範なネットワークの構築を可能にし、地域全体の経済発展にも貢献しています。

ルワンダの事例

一方、成長著しいルワンダにはエミレーツは就航していません。これはカタール航空のパートナーであるRwanda Airが既に就航しており、カタールによる空港への巨額投資も行われているためです。このルワンダに現在、新規就航する理由があまりありません。航空路線の開設には、このような地政学的な理由、パートナーの要因も大きく影響します。

航空路線が語る経済発展


航空路線、特に中東の航空会社による就航は、その国や地域の経済発展を示す重要な指標となっています。大型機の投入は単なる旅客需要だけでなく、安定した貨物需要の存在を示唆しており、それはすなわちその地域の経済活動の活発さを表しているのです。

特に資源が豊富な国々への就航は、採算性の高い路線として重視されています。エミレーツのアフリカ路線網は、まさにアフリカ経済の今と未来を映し出す鏡といえるでしょう。路線の新設や増便、機材の大型化といった動きは、その地域の経済発展を如実に物語っているのです。​​​​​​​​​​​​​​​​

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