はっぴーばーすでーとぅーみー
カタツムリが死んだ
わたしはまた歳を重ねた
1年の中でも特に今日は
一点の曇りもないように
念入りに点検した「ありがとう」
お父さん、お母さんと呼びかける言葉の
余韻に感じる脈々とした流れ
途切れることのない感謝
そしてそれは
私の手の先から小さな鼓動へと繋がる
友が死んだ
でも私は今日を迎えた
空虚感と喪失感の中で
少しずつ孤独感の占める割合は減り
それが歳を重ねることなのではと滲み始めている
それなら私は
曇りのないありがとうを言いたい
やはり私は
心の全てを包含するありがとうを言いたい
カタツムリが死んだ
それでも私は。
2022.8.4