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第三十八回
こんにちは。風切羽です。
最近はお金がないのに小旅行を繰り返しています。建築を見学するための旅ですが、ときどき短歌のことを考えます。
たとえば、この間京都に行ったときのこと。内藤廣さんが設計した虎屋菓寮を訪れました。外に広がる奥ゆかしい日本庭園や、ショーウィンドウで体積以上の存在感を放つ和菓子にうっとりしながら、"抹茶グラッセ"なる飲み物を楽しみました。
ふと、"日本文化における美"について述べた本に、茶室や庭園や和菓子に並んで短歌と俳句が「凝縮された美しさである」と書かれていたことを思い出しました。
こころ動かされる短歌や俳句は、限られた字数に対して、一つの物語が凝縮されているように思います。
たくさん稼ぐ大人になって、たらふく和菓子を食べにくるぞ〜なんて思った私が歩むべき道のりは果てしなく感じられます。
木々の間を蛇行し帰る師走どきスマホに残るぼやけた電飾
空模様高層ビルが反射してすこし広がる自然の定義
おでんにもトマト鍋にもありつけない私に寄り添う袋麺の味
↓ギャラリー
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ヘッダーは美味しかったドーナツ。句点もドーナツだね。