バイキン城はどこにある?
アンパンマン・ワールドは八百万の神の国であり、アンパンマンの仲間たちはみんな神なのです。古事記ワールドとアンパンマン・ワールドがいかにシンクロしているか、これからお見せしましょう。
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アンパンマンのお話のお決まりのパターンは、
バイキンマンはヒューンと飛ばされて、そして最後にチカッと光る。その光ったあたりにバイキン城があります。
お話の中では、バイキン城のある場所は明示されていません。けれども、証拠はそろっています。
バイキン城は岩山の上にある。そこはいつも薄暗い。つまり、夜である。しばしば雷が鳴り響いている。ということは、バイキン城がある方角は太陽が沈む方角、つまり西だということになる。
バイキンマンが飛ばされてチカッと光る場所は、角度でいうと斜め上20度。この角度はいつも一定である。斜め上20度が、何を意味するか。それは歩いて登れる傾きである。
そこまでの距離はどれくらいかというと、向こうに見える山のあたり。むちゃむちゃ遠いわけではない。近いような遠いような、でもやっぱり近いような、それくらいの微妙な距離である。
でも、アンパンマンのマントではバイキン城に行き着けない。それが異次元空間にあるからだ。だからバイキンマンとドキンちゃんは、バイキン城と街の間をUFOに乗って行き来する。
もうおわかりですね。西の方の遠くて近い場所。やや上方にある異次元世界だが、いざとなれば歩いていける。そう、バイキン城は「あの世」なのです。
・・・念のため、他の可能性をチェックしてみましょう。
キリスト教の神の国は真上に、仏教の地獄は真下になきゃいけないから、西、斜め上25度に合わない。ボツ。
ブラックホールならはるかかなたに、友達の家ならすぐ近所になきゃいけないから、距離感が合わない。ボツ。
バイキンUFOとドキンUFOはタイムマシンじゃないから、バイキン城が過去や未来にあるわけでもない。ボツ。
ほぅらやっぱり、あの世ですね。日本人のハートに即していえば、そういうことになります。
あの世は、必ずしも忌むべき存在ではありません。あの世は、私たちを見守ってくれています。日本人はそう考えます。
同様に、みんなはバイキンマンやドキンちゃんが嫌いなわけじゃありません。むしろ、みんな大好きです。アンパンマンだってメロンパンナちゃんだって、時にはバイキンマンやドキンちゃんと仲良くしますし、協力もします。
だけど、いたずらは困る。そういうときは、しばし退散してもらうにかぎる。それが「アンパーンチ」なのです。ちょっと手荒な魔除けの儀式です。
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〜 アンパンマン・ワールドは八百万の神の国 〜
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