生徒たちから「A君じゃね?」「いや、C君だ」「全部合ってるように思う」などいろんな声が出たが、実はA君,B君,C君ともみんな間違い。(おぃおぃそれくらい気づけよ!)
そこで私は「じゃぁ正しい確率出してよ」と振る。生徒たちは再び考え始めて、途中で他の人のと見比べると・・・合わない。みんなが出している数値が何パターンもあって、どれが正解だかわからない。
ほぅれみろ。確率って出来そうで出来ないだろ。それを実感してもらうためにこの問題をやってるのさ。確率の問題って、解説を聞いたり答えを見たりすれば「ふむふむ」と分かった気になる。でも自分でやろうとすると、合わない。そういうもんなのさ。だからさ、僕が間違った答えを言っても、君らはたぶん信じるよ。僕はね、ここにいる全員をだます自信があるよ。
そこで、まずは「A君、B君、C君の答え方、どこが間違っているのか指摘して」みよう。そうじゃないと、だまされる。A君、B君、C君がどこで間違ったかというと、結局はモレがあったり、ダブったりということだ。
では、ここで【3】の正しい答えを言おう。A君、B君、C君の答え方を修正してもできるのだろうけれど、僕は次のように数えた。
ここで生徒たちは「なるほど」という顔をする。僕はすかさず「ほぅら、まただまされた!」。でも実はこれが正解。でも、そんなことは口が裂けても言わない。
◇ ◇ ◇
〜 確率名人への道 〜
【1】 場合の数の数え方 と 確率の数え方 の違い
【2】 ひもを結ぶ問題
【3】 だまされやすい確率
【4】 気づきにくいダブりとモレ
【5】 数学でアクティブ・ラーニング例