見出し画像

紙コップの容積を最大にしたい

半径1の円(紙製)を切っておうぎ形を作り、直線部分をくっ付けて円錐形の紙コップを作る。
紙コップの容積を最大にしたいのだが、どう
したら良いだろう?

$${\theta=2\pi r}$$    … ①
$${V = \dfrac{1}{3}\pi r^2 h}$$ … ②  より $${V = \dfrac{\pi}{3} (1-h^2) h}$$ … ④
$${r^2 + h^2 =1}$$ … ③
④より $${\dfrac{dV}{dh} = \dfrac{\pi}{3}(1-3h^2)}$$
増減表を書くと、$${h = \dfrac{1}{\sqrt{3}}}$$のとき$${V}$$は最大値$${\dfrac{2 \sqrt{3}}{27} \pi}$$となる。
このとき ③より$${r = \dfrac{\sqrt{6}}{3}}$$  ①より$${\theta = \dfrac{2\sqrt{6}}{3} \pi}$$

※ 上のやり方なら高校数学Ⅱの範囲で解ける。①,②,③から$${V}$$を$${\theta}$$で または$${r}$$で表して微分するなら数学Ⅲを使うことになるが、計算がややこしくなるだけなので、お勧めしたいのは上のやり方。
 参考までに、
  ⑤ $${V = \dfrac{\pi r^2}{3} \sqrt{1-r^2}}$$  → $${\dfrac{dV}{dr}= \dfrac{\pi r(2-3r^2)}{3\sqrt{1-r^2}} }$$  → …
  ⑥ $${V = \dfrac{\theta^2}{24\pi^2} \sqrt{4\pi^2-\theta^2}}$$ → $${\dfrac{dV}{d \theta}= \dfrac{\theta(8\pi^2-3\theta^2)}{24\pi^2\sqrt{4\pi^2-\theta^2}} }$$ → …
 ▷ ChatGPT にやらせてみたら ⑤ でやってた。
  (最後は近似値計算)
 ▷ ネット検索してみたら ⑥ でやってる人が多かった。
  (計算を苦にしない人たち)

※ ところで$${\theta = \dfrac{2\sqrt{6}}{3} \pi}$$の単位はラジアンだが、度数法で表すと$${\theta = \dfrac{2\sqrt{6}}{3} \times 180 ^{\circ} \fallingdotseq 2.45 \times 120 ^{\circ}= 294 ^{\circ}}$$となる。言い換えると、円を$${66 ^{\circ}}$$ほど切り取ったときに紙コップの容積が最大になる。


いいなと思ったら応援しよう!