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241009【本編】M.ラヴェル『ボレロ』ほか

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オープニング
10月9日 10月のFM八女はエンジョイスポーツ月間 スポーツといえばやっぱり野外 今日は野外で行われるクラシック音楽の祭典の話しよう
一般にすごく聴かれる曲ではないかも とある町の 市の唄 市の音楽として親しまれている曲

パウル・リンケ ベルリンの風

作曲家もあまり知ってる方多くないかもしれない パウル・リンケっていう方が作った行進曲 『ベルリンの風』

西ドイツと東ドイツを分けて教わっていた時代の僕らは 西ドイツの首都がボン 東ドイツの首都がベルリン と教わったはず 

東ドイツの首都だったベルリンっていう町 御存知の通り ベルリンの壁 なんてもんがありました ベルリンの壁が崩壊したのがもう35年も前 
なっちゃんのようなまだ生まれてねぇよっていう方も

あのベルリンの壁っていうのが 西ドイツと東ドイツの国境を まっすぐ分断していたと思ってる方 もしかするといらっしゃるのかもしれない

この音楽は 要するにベルリンっていう町に まだ壁ができるまえ ベルリンのオペレッタ王と呼ばれた パウル・リンケ っていう方が作った 曲

ベルリン・フィル 世界一のオーケストラ 6月 ヴァルトビューネ 森の舞台という意味 ヴァルトビューネコンサート と呼ばれる これが野外コンサート 聴きに来る聴衆 なんと2万人 アクロス福岡10個分 おりなす八女25個分


アンコールが定着してしまうこと たまにある ウィーンフィルのニューイヤーコンサートのアンコール ラデツキー行進曲と 美しく青きドナウが だいたい必ず演奏される とか

このベルリン・フィル ヴァルトビューネコンサート この ベルリンの風 が 観客の指笛の参加と 以前は花火を振ったり 今はスマホのランプに取って代わられている映像 を一昨日の NHKのヴァルトビューネの中継で拝見


フリートーク

ヴァルトビューネコンサート
ベルリンで 毎年6月の最終日曜日に行われるコンサート 野外の 見たこと無い方はたぶんびっくりするほど大きな野外劇場で行われる

で、今年のヴァルトビューネで演奏されましたのが今日ご紹介したい音楽 ラヴェル作曲 ボレロ

ボレロはそれなりにお耳に入るので  ちょっと役に立つかもしれない話をしながら聴いていただく

今日は AとBのメロディが9回ずつ 合計18回にわたって同じメロディを盛り上げていくこの音楽 今メロディを演奏してるのがどんな楽器なのかの解説と 聞き所あたり ほんの少しずつお話を交えながら

(放送では小澤征爾指揮:ボストン交響楽団の演奏で聴いていただき、タイムラインはその演奏に基づきます)

M.ラヴェル 『ボレロ』
ほとんど聞こえないスネアドラムのリズムに

  1. 第1フルート(A) のメロディで まずAのメロディを提示  ここからAとBの2種類のメロディが出てくる

  2. 第1クラリネット(A) 1’00  Aのメロディを再度提示してくるのが第1クラリネット スネアドラムと弦楽器のピチカートの上で1本だけの管楽器がメロディを吹く っていうスタイルの印象を固定

  3. 第1ファゴット(B)      1’48  はじめてBのメロディ メロディ吹いてるのは第1ファゴット ファゴットってのは オーケストラの右上のほうにいることが多い  1.4メートルくらいの煙突みたいな楽器 ここも新しいメロディを提示するとすれば不思議には思わない楽器のセレクト

  4. 小クラリネット(B)     2’38 ここでエスクラリネット このエスクラリネットという選択はちょっと 変化球な気がします 2つ前でもうクラリネット出てるし

  5. オーボエダモーレ(A)    3’26  Aのメロディを2回 Bを2回やってから Aに戻ってくる 楽器はオーボエ・ダモーレ 愛のオーボエっていう意味の楽器で これは普段オーケストラにいることはとても少ない ここでオーボエではなくて ダモーレを選んでるのも 普通の曲じゃねえんだぞ感

  6. 第1フルート、第1トランペット弱音器付き)(A)    4’16 完全にユニゾン 2つの楽器を並べてくるのがはじめて いちばんシンプルな形で2つの楽器でのメロディを提示したような形 つぎはまた変な楽器を提示してくる ここで弱音器つきとはいえトランペットを使うのも少し謎めいた話

  7. テナーサクソフォーン(B)     5’04 この曲は普通のオーケストラには参加することの少ないテナーサックスとソプラノサックスを含む まず出てくるのがテナー・サックス 吹奏楽部に必ずいるサックスが テナーサックスとアルトサックス 普通の形のサックスがその2種類あるとしたらそのでっかい方

  8. ソプラニーノサクソフォーンソプラノサクソフォーン(ソプラノサクソフォーン1本で演奏)(B)     5’50 ソプラノサックス ラヴェルはもともと もう一つ音の高いサックスを要求していた ソプラニーノサックス ソプラニーノだと低いところが吹けなくなるので そこからはさっき吹いたテナー・サックスがソプラノに持ち替えるっていう指示をしてる

  9. ピッコロホ長調ト長調)、ホルンハ長調)、チェレスタ(ハ長調)(A) ホルンに 面白いハーモニーでピッコロとチェレスタが絡む部分 これ楽譜の書き方としてとてもめずらしい ホルンとチェレスタはハ長調でメロディを演奏してるのに対してピッコロ1番にホ長調、ピッコロ2番にト長調で楽譜が書いてある 普通はこんなことしない ホルンから見ると2オクターブ上の完全5度と3オクターブ上の長3度 とにかくすごい倍音 っていう感じ オルガンみたいなやつだぞっていう演出

  10. オーボエ、オーボエダモーレ(ト長調)、コーラングレ、第1,2クラリネット(A)  7’28  少し賑やかになってきた オーボエとオーボエ・ダモーレとコーラングレと第1第2クラリネット ここではさっきのピッコロのオルガンみたいなハーモニーは聞こえない

  11. 第1トロンボーン(B)  8’15  トロンボーンの見せ場 この演奏はシュアな感じでシンプルに演奏してるけどトロンボーンはスライド管があるのでここぞとばかりにグリッサンドを見せてくれる演奏もよくある

  12. フルート、ピッコロ、オーボエ、コーラングレ、クラリネット、テナーサクソフォーン(B)   9’02   さっきのピッコロのときみたいな倍音の多いハーモニーが帰ってきた感じ

  13. フルート、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、第1ヴァイオリン(A)  9’53  ヴァイオリンが入って さっきのハーモニーもまた隠れたストレートな響き

  14. フルート、ピッコロ、オーボエ、コーラングレ、クラリネット、テナーサクソフォーン、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン(A) 10’36 また少し倍音が帰って来る フルート・ピッコロクラリネットとかでやっていた管楽器にもテナーサックスとかコーラングレが加わってハーモニーを増強

  15. フルート、ピッコロ、オーボエ、コーラングレ、第1トランペット、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン(B)   11’23  金管楽器が加わる さっきトランペット早すぎないかというのはこのくらいでいいんじゃないかという話 第1トランペット 弦楽器が加わったときも金管楽器が加わったときも ハーモニーは元のシンプルなものに戻る ここでトランペットが加わっている さっきのソプラニーノサックスからソプラノサックス みたいに 途中でホルンと交代するのも 3つあと 18回目のBメロディで最高の盛り上がりの中でホ長調に転調する予言か

  16. フルート、ピッコロ、オーボエ、コーラングレ、クラリネット、第1トロンボーン、ソプラノサクソフォーン、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ(B)  ここからここで弦楽器コントラバス以外全員メロディに参加 以降は弦楽器はヴァイオリン以外はリズムに戻る  ここからAB一回ずつで曲終わっていきますから 最後のBの転調も少し注目して最後まで盛り上がっていって

  17. フルート、ピッコロ、トランペット、サクソフォーン、第1ヴァイオリン(A)

  18. フルート、ピッコロ、トランペット、第1トロンボーン、サクソフォーン、第1ヴァイオリン、ピッコロトランペット、テナーサックス(B)



ディスカバー・ザ・クラシックス
【説明】ディスカバー・ザ・クラシックスというコーナーは元になった音楽とその音楽をカバーした他のジャンルの音楽などを並べて聴いて貰うコーナーです。




F.ショパン 幻想即興曲 ハ短調 作品66


ジルコンさんからいただいてましたリクエスト 今日はこのコーナーまでしか私がいないのでここで取り扱うことに
ファンタジー・アンプロンプチュ
ショパンのおなじみ曲 幻想即興曲嬰ハ短調  作品66 遺作
今日のディスカバー曲 は 曲のだいたい真ん中くらいかな
メロディだけ追ってたらカバーの部分わからない人もいるかも
曲はじまって1’50くらい ボーカルの裏で流れてきます
注意して聴いておかないと聞き逃すよ
キラーボールをもう一度 / ゲスの極み乙女。



番組後半はたくさんのメッセージで盛り上げていただきました。ありがとうございました。

以下はまつおが企画していないので今日のNOTE記録はここまで
アフタートークも今回はお休みでした

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