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書家が語る「墓石に残る文字」の深い意味


遠く離れた実家のお墓が気になるけれど、なかなか足を運べない。そんな方も多いのではないでしょうか。お墓はご先祖様とのつながりを感じられる特別な場所。だからこそ、そこに刻まれる文字にも特別な想いが込められています。

今回は書家の視点から「墓石に文字を刻む」という行為についてお話しを伺いました。書家として、自分の字が人の心に残るのは喜びであり、使命でもある。けれども、そんな書家だからこそ「墓石に自分の字を入れる」ことには複雑な思いがあるのだという。40代女性書家のOさんに、その理由を伺った。


「墓石に自分の字を入れるのは…」

Oさんは、自身の墓石には「隷書体」という活字を選んだという。

「書家だからこそ、自分の字を残したいって思うんじゃないかって言われるんです。でも、書って生き物なんです。その時々で変わっていくし、未熟な時に掘った字を見るたびに、自分の至らなさを思い出してしまうんです。

墓石に刻まれた字は、一度掘れば永遠に残る。それが、書家にとっては時に重荷になることもあるのだそうだ。

「未熟な時に書いた文字が、何十年も先の私を代表するような存在になってしまう。お墓参りに行くたびに『この字を彫らなければよかった』って思うのはつらいです。」


師匠の教え:「墓石には自分の字を刻むな」

Oさんの師匠も、かつて墓石に自分の字を入れたことがあったそうだ。

「師匠も言っていました。『あの時、自分で書かなければよかった』って。自分がとんがっている時期の字は、周りからは素晴らしく見えても、自分にとっては未熟だったりするんです。」

墓石には書家の「今」が刻まれる。けれど、書家にとって字は常に進化し続けるもの。だからこそ、後々振り返って満足のいかないものが残るリスクを避けたいという思いがあるのだという。


晩年の「最高の字」を残すために

では、自分の字を墓石に刻むことは全くできないのか?Oさんはこう提案する。

「書家本人が亡くなった後に、その晩年の一番いい字を家族が選んで墓石に入れるのはいいと思います。それなら、その人の生涯を代表するような納得のいく文字が残せる。」

書家本人が生きている間に掘るのではなく、人生を全うした後で一番良い作品を選んで残す――それが、書家にとって理想の形なのかもしれない。


「自分の字を自分で見ることが忍びない」

Oさん自身も、墓石には自分の字ではなく活字を選んだ。

「字は残るけど、中身は変わっていくんです。その変化を知っているからこそ、未熟な字を墓石に残すのは、自分には耐えられないんです。」

これは、書家だからこその特別な感覚だ。自分の字がアートであるがゆえに、それが固定されてしまうことへの葛藤。Oさんの言葉には、書家としての繊細な感性がにじみ出ていた。


墓石に込める文字は、家族や自分自身へのメッセージでもある。その字をどのように選び、どのように刻むのか――それは、書家としての人生観そのものを反映しているのかもしれない。

あなたなら、どんな字を墓石に残したいですか?


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