日常#18
え、あの……えっと、エロパンツってどう思いますか……???
そうです、あのただでさえエロいパンツにさらにエロをトッピングしたあのエロエロパンツのことです。現在76文字目が終わったところだが、エロという言葉が5回もでてきてしまった。また成人向けの記事に指定されてしまいそうだ。
最近たまたまなのかエロパンツの広告やらYouTubeの動画やらをよく見る。
時は令和四年、エロパンツ戦国時代である。
王道のトランクス武田信玄に新たなスタイルで刃、もといケツを向けるはケツワレ織田信長である。しかし、天下をケツワレに統一されては困ると謀反を起こし、ケツワレ撲滅を目指すのはボクサー明智光秀。ケツワレ織田信長に傾倒していたブリーフ豊臣秀吉はメッシュ素材パンツ毛利輝元と和解し、返す刀でボクサー明智光秀を殺害。虎視眈々と天下を狙う五大老。一際牙、もといコックリングを光らせるはビキニ徳川家康。エロパンツ天下は目まぐるしく変わる。
ズボンの下で内なる性癖を解放することで上司に怒られている時、電車でありえないマナーに腹が立った時、同期にマウントを取られた時、これおもろいやろwwwってツイートが伸びなかった時「んー、まぁ、俺、エロパンツ穿いてるしな。」と矜恃を保っていられる。
怒られているときにマスクの下で変顔してるときと同じ感覚だ。ちなみに僕は穴をヒクヒクさせすぎてバレたことがある。ケツの穴ではありません、鼻の穴です。
見えないところで内なるエロを解放する、他人に見えないように匿名で意見を発する。もちろん、見えるようにエロを解放する露出垢の人たちは公衆猥褻罪で断罪されるべきかもしれないが、世の風潮として見えないように、バレないようにと匿名性に重きを置くようである。表舞台に立たずに、インターネットで活躍する、もしくは仮面で顔を隠すといったアーティストが活躍しているのもいかにも現代っぽい。
今僕の目の前でTOEICの教科書を読んで真面目に勉強しているムチムチリーマンだってもしかしたら「電車でTOEICの勉強してるやつがこんなどエロいパンツ穿いてると思わんやろなぁ……」とか考えてるのかもしれない。そのTOEICとどエロいパンツとの親和性のなさ、つまりはギャップってエロいですよね。
ただここで語られるエロパンツのエロさというのはまだ概念の領域(スピリチュアルエロパンツ)を脱しないのであって、実際にマテリアルエロパンツと対面したときどう感じるのかは別問題だ。
まだ““ヤル気……!!!””という感じのパンツを穿いた殿方と対面したことはないので、憶測でしかない。
だけど、なんだろう、色気だとか恋だとかっていうのは何気なくふわりと燻るものであって、間接照明のようであり、緩んだネクタイのようであり、くゆる紫煙のようであり、畳みかけの洗濯物のようであり、直りきってない寝癖のようであり、くしゃくしゃのタオルケットのようであり、やけに減りの早い歯みがき粉のようであり、いつ間にか詰め替えられたシャンプーのようであり、脱いだ服に残る体温のようである、そんなようなものではないだろうか。
もちろん、性的嗜好は人それぞれだからバチバチにバチバチなエロパンツが好きな人がいてもいいし、自分だってまだ知らないだけでそちら側の住人なのかもしれない。読んでくれているあなたもそうだ。シュレディンガーのエロパンツだ。
んまぁけど、確実に言えるのはどこぞのエロパンツでもユニクロのエアリズムでもGUの可愛い絵柄のパンツでもなんでも、いいですよね、パンツって。
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