風邪をつかまえる
まさにCatch a cold
わたしは風邪をつかまえてしまう。
いつもそう。
こちらからつかまえに行ってしまうのだ。
ああ。
月曜日、朝から喉が痛かった。
原因は、きっと前日のお花見。
イチ。花粉が飛びまくる中マスクもせずに(毎年一度は花粉症大爆発で風邪に発展して熱出したりする、すでに先月済ませた恒例行事)お酒を飲みながら、夫と、共通の友人一家と、一日中楽しくおしゃべりをしたり、かわいいかわいい3歳児との時間に浮かれて体力の限界まで遊んだから。
ニ。潔癖気味で(虚弱ゆえ、ちょっとした風邪や胃腸炎が会社員時代マジで命取りだったので、超気をつけていた)普段外で飲食する際はとにかく手指を消毒しまくってからじゃないと食べられないのに、ちいさなお手で色んなお菓子をお裾分けしてくれるのがうれしくて、お鼻でぐしゅぐしゅなちびっこからもらったいろんなものをノーガードで食べたから。
サン。そして何より、お花見といえばお決まりの、春の夜って実質冬問題により、
帰りは結局サムイサムイといいながら震えて歩いたあの長い長い帰り道、布を重ねどやっぱり冷えたから。
・・・ではなくて、以上のようなことを最中、まさに花見の超楽しい時間真っただ中および、電車を乗り継いで最寄駅に着き、夫とお寿司をつまんでから楽しかった1日を振り返りつつおしゃべりして帰宅している最中、リアルタイムに、未来のわたしが体調を崩し後悔しているところを既にハッキリと見ていたから。
嗚呼、恐ろしい。
昨日の夜、眠りに落ちる瞬間に、嗚呼いつもわたしは小さい不幸を完全につかみに行ってるな、と確信した。世界一いやな入眠である。
多分、このことは人生で5億回確信し、こんなことは今日で卒業、もう小さなことは気にしない!バックパッカーマインドでいくぜ!!(憧れによる偏見)と宣言してきたはずなのに。38歳。
結局ずーっとやっちまう。小さい人間だ。日本出たことないし。
そもそも、体調不良捕まえ問題の根本は、体調を崩すことそのものへの恐怖ではなく、そのことにより会社休んで迷惑かけちゃうとか(学生時代はバイト)、仕事残って後でキツイとか。
なんとか休まず行けても、無理を重ねて結局は超絶不調期が1か月くらい延長してその間には生理も重なるしマジで殺す気か!ってなる、とか。
その先のことへの不安が引き寄せていたんだと思う。
***
シガテラだっけね、俺は胃がんに決まってるおじさんが飛び降りちゃうとか。
ウッデイアレンの作品にもそんなんいたはず、アニーホールか。
ソナチネのあれも、あんまり死ぬのこわがると~のやつ。
5億回確信し、今度こそ心のバックパッカーを叩き起こし、インドでもベトナムでもタイでもカンボジアでもどんと来い!と宣言したうちの1000回はこれらのキャラクターを見たときに、これオレか!?と思った瞬間、そして彼らのことを思い出す時だったように思う。
(全員おじさんなのどうなん)
で、現在。
会社辞めてそんな心配もないくせに、何でまたと考えたら
今週末の両親との約束だ!
体調を崩すわけにはいかぬというプレッシャーがこんなところに転がっていた。油断も隙もない。
もともとは先月に予定していたのだが、私の発熱により延期。
お店もキャンセルして再度予約、ということがあった。
そう、虚弱マンは、約束と店の予約に弱い。
リスケにも超弱い。
さらに、私が居ないと成立しない会の約束に弱い。世界はプレッシャーにあふれている。嗚呼、虚弱マン。
そんなわけで、今回はつかまえに行った風邪を早めにリリースして、今から心のバックパッカーを召喚。
バックパッカーは、耳鼻科にいって鼻や喉の状態見てもらって、今回は全然大したことないし炎症もほぼないよとか言われて安心したり、気休めの薬もらったりしないけどね、多分。
少しずつ、こういうクセとか条件反射を変えていきたいけれど、くっきり深くついた轍をずらして進むのは難しい。
とにかく、意識するしかない。わたしは細かいことは気にしない。
死ぬこと以外はかすり傷〜(もちろん箕輪氏じゃなくて、KOHH)
いつでも心にバックパッカーを!そして、胸には地球の歩き方を。
明日はずいぶん遅れた母の誕生日祝い。
うっかり先回りして未来の不安をつかまえにいかぬよう、おいしいものをたくさん食べて目の前の時間を楽しむぞ。
暖かくして、おやすみなさい。