2020年を振り返って
こんにちは、オムニス代表の上田です。
会社の公式noteアカウントを作りましたので、せっかくなので今年の振り返り的な記事を投稿出来たらなと思います。
オムニス社の紹介をしておくと、2014年に月額ファッションレンタルのスタートアップとして設立され、複数の投資会社から出資を受けながら、2018年にアパレルメーカーのワールド社による出資によって持分法関連会社化し、グループ入りしています。2018年からDXスタジオとしてファッションテック分野で様々なシステムを開発しています。
コロナによって起きた混乱
今年はやっぱりコロナが一番大きかったです。1月、2月と今期の計画などが固まって来たタイミングで3月に入ってワールド社の店舗休業など一気に見通しが悪くなりはじめました。合わせてグループの一員であるオムニス社でも予算編成や戦略の見直しが始まりました。
4月から5月に入りはじめ、システム開発でもいくつか方針変更が起こり、それに伴いオムニス社、ワールド社含め混乱が起きていました。
この時、今期4月から始まっていたワールド社でのデジタル領域の大幅な組織変更と増強もコロナによって戦略の見直しが起きており、僕自身もワールド社の中でVP of Techという技術領域でワールド社側に立って動く機会が増える中、様々な混乱の中で上手く機能しない場面は多かったなと思っています。
そして、これと合わせて社内でも4月から12月にかけて多数のエンジニアの離職が発生し、一時は全体の7割近くに及ぶ大量離職が起こりました。
こうして振り返るとオムニス社の状況はかなり苦しい場面が多かったですが、ワールド社に比べれば財務的な影響はあまり無かったので、ひとつひとつの課題に対応して行けば自ずと解決される問題だったなと思っています。
組織の混乱
2018年から2020年では人数が10人程度だったのが40人ちょっとくらいまで増えました。この間様々な変化が常に起きており、3歩進んで2歩下がる的な事がずっと続いていました。
改めて2014年の創業から見ても、組織の問題はずっとありました。創業6年程度ですが、常に人が変わってきた歴史でした。
今思えば防げた事もたくさんあったなと思う事は多々あります。事業構造、組織規模、職種、採用方針などの変化によって起こりそうな事を予測して行動するというのは会社の代表の経験値による所が大きいと思います。
そうした点では今年のエンジニアの大量離職は未然に防ぐ手立てはありました。2018年から2019年に考えた採用方針である程度こういった現象が起こりえる事は予想していましたが、予想していた以上の事になってしまいました。
今後の組織設計の方針はコロナでも注目され始めている「レジリエンス」という考えを中心に持っていこうと考えています。レジリエンスは「弾力」や「復元力」、「回復力」という意味です。組織設計に何かしら強い基盤をある方面に持ってしまうと、何か起きた時の復元力や適応力が無い状態に陥ります。組織に弾力性を持たせる事で変化にどう向き合える組織なのか、というのが今後の中心的な考えになる思っています。
ファッションDXが深くなった2020年
この1年は今までとは違ってグループ企業間の連携が深まり、今までと比べてよりファッション分野を掘り下げてシステム化、デザイン化が出来た年になりました。
カスタマイズ製品の販売、生産工程におけるシステム化とUIデザイン、3DCGでの衣服の表現など、ようやくファッションDXをやっていると言える年になったと思っています。
来年は今まで以上に様々な領域でのシステム化、デザイン化を進める事になり、オムニス社は国内有数の特定領域に特化されたDX企業になる事が予想されます。
また、今回のエンジニアの離職を機に改めて社内の技術分野を見渡しても国内でもかなり先端的な技術スタックになっている事を再認識しました。
まだ荒い状態ではありますが、ここまでファッションDXとIT技術、デザインの水準は擁した企業はなかなか無いのかなと思っています。
恐らく来年1年は組織的にも強固な体制となりはじめ、洗練された組織へと転換されていくと考えています。2018年からファッションDXに取り組み始めてもう少しで3年、混迷の幼年期を終えて、次の3年は洗練された青年期を迎え、国内トップクラスのDX企業になる事は間違い無いと思っています。
2020年は色々大変な事があったと思いますが、これを乗り越えた2021年はきっと良い年になるんだと思って年を越したいと思います。
それではみなさま良いお年を。