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カテゴリーNo.1となるメディアを構築してコンテンツマーケティングを成功させよう【第11回利益を生み出すマーケティング】

本記事はエイドリアン・スライウォツキー著「ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか」をマーケティングに応用した内容となっています。

利益アップにつながらなければマーケティングに価値はない。「利益を生み出すマーケティング」というタイトルで、利益につながる実践的なマーケティング手法を紹介しています。

第11回は「未来を計画できる立場をつかめ-デファクト・スタンダード利益モデル」に基づいたマーケティングを紹介します。

デファクト・スタンダード利益モデルとは、要約すると

①業界のスタンダードをつくり出す

②不測の事態を避けて計画的に施策を打てる

③顧客が周囲にスタンダード導入を促すマーケティング活動をしてくれる

という3つで構成されています。これを現代マーケティングに応用して説明します。

カテゴリーのスタンダードとなるメディアの構築を目指す

デファクト・スタンダード利益モデルを現代マーケティングに応用すると、コンテンツマーケティングにおけるメディア構築に対してその効果を発揮します。

商品やサービスが独自のWEB/SNSメディアを持つコンテンツマーケティングは現代の日本において必要不可欠なマーケティング手法ですが、始めるときに最大の課題となるのが

「どんなメディアにするか」

ということです。もしデファクト・スタンダードをつくる体力があるのであれば、ぜひカテゴリーのスタンダードとなるようなメディアの構築を目指してください。

例えば「渋谷 イタリアン」と検索すると、食べログのオウンドメディアがヒットします。これは食べログというサービスがグルメ検索のカテゴリーでスタンダードとなったため、そのメディアもスタンダードとなっていますが、これは可逆性があります。

つまり、スタンダードとなるメディアがあり、そのメディアの運営元であるサービスがスタンダードになっていくというケースもあり得るということです。

例えば弊社ではInstagramメディアとして「THE SLOW LIFE」というスローライフのカテゴリーでスタンダードを目指すアカウントを運営していますが、もしこのメディアがスタンダードになったら、スローライフなアイテムや体験を探したいときに「THE SLOW LIFEアプリ」もまた、スタンダードとなるでしょう。

カテゴリーのスタンダードとなるメディアを構築する上で鍵となるのは、以下の3つのアプローチです。

・スタンダードとなった状態から逆算してコンテンツを制作する

・コンテンツの質と量に投資する

・尖りすぎた方向性を出さない

企画をするとき、まずはスタンダードとなった状態(例えばInstagramメディアならフォロワー50万人)をイメージし、そのときに在るべき姿を考えます。どのようなメディアであれば、スタンダードとしてユーザーから受け入れられるかを右脳的な感性で考え抜いてください。

その後は、尖ったコンセプトよりも「質と量」で勝ち抜くことを念頭に置き、そこにコストと時間を割いていきます。最初に「体力があれば」と前置きしましたが、スタンダードなメディアをつくるにはそれなりの覚悟が必要です。地道にコツコツと、在るべき姿に持っていってください。

戦略的なイベントやキャンペーンを計画的に打っていく

カテゴリーのスタンダードとなったメディアを運用して利益を最大化していくには、収益に直結するイベントやキャンペーンが必要不可欠です。せっかく多くのフォロワーを獲得したSNSメディアが収益化できないのも、そもそもこれをできていない場合が多いです。

イベントやキャンペーンを打っていく中で、スタンダードであるからこその強みを発揮し、利益を最大化していくためには

「戦略的かつ計画的であること」

が重要になってきます。単発的で点でバラバラなイベントやキャンペーン施策では、短期的な収益は見込めますが、それだけで留まってしまいます。より大きな収益を手にするには、知恵を絞って徹底的な戦略を立て、その戦略の各地点での効果を最大化するための計画を徹底的に仕上げ、実施していってください。

幸いにもメディア自体がスタンダードになっているので、戦略や計画に多くのリソースを割いても、それが無駄になることはほとんどありません。スタンダードであるからこその強みをぜひとも生かしてください。

顧客が他者に紹介しやすい仕組みを構築する

LTV(顧客生涯価値)を重視する現代マーケティングにおいて、顧客行動における「推奨」の段階まで丁寧に設計して構築する必要があります。

カテゴリーのスタンダードとなったメディアは、往々にして顧客自身が周囲に(時に高圧的に)マーケティング活動を行ってくれる場合が多いです。

例えばWindowsはOSのスタンダードとなりましたが、様々な現場で「Windowsを導入してくれないと互換性がなくて困る」という顧客によるマーケティング活動が行われたのも、ここまでマイクロソフトが成功した要員の1つです。

では、現代マーケティングにおいて、顧客がカテゴリーのスタンダードとなったメディアを他者に紹介するのはどういう場面でしょうか?

答えとしては

「〇〇でいいねor保存したリストがあるから、そこから選んで」

というように、そのメディアの情報自体を説明内容として他者に伝える場面です。

以上のような「スタンダードなメディアを顧客が周囲に紹介する」という場面において、その行動をより強く促し、簡単化するような仕組みを構築しましょう。

顧客が他者に紹介しやすい仕組みをつくる時のポイントは以下の3つです。

・顧客がいいねや保存のリストを用意する

・URLのコピーやSNSでのシェアをすぐに行えるボタンを設置する

・シェアや紹介時にインセンティブを用意する

それぞれ詳しく説明します。

顧客がいいねや保存のリストを作れるようにする

WEBメディアの場合、いいねや保存をリスト化して表示できるプラグインを導入して構築しておきましょう。

別のプラットフォームを使用する場合は工夫が必要です。例えばInstagramでは、ユーザー自身が保存をフォルダ分けすることができますが、この機能は多くの人には知られておらず、これに頼るだけでは不十分です。

Instagramならばハイライトやまとめ機能を活用して、需要のあるリストを自分たちで作って用意してあげましょう。

URLのコピーやSNSでのシェアをすぐに行えるボタンを設置する

基本的に記事の上部と下部には、プラグインを利用してシェアボタンやURLコピーボタンを個別で用意してください。

シェアや紹介時にインセンティブを用意する

メディアに会員制を導入して、ログインしたユーザーにはポイントを貯められるようにしておくのがオススメです。URLシェアや他人へのシェアを実行した場合に〇〇ポイント貯まるように設計することで、より多くの紹介を促すことができます。

以上のようにスタンダードな存在となって紹介されやすい立場になったからこそ、よりユーザーフレンドリーに仕組みを作り上げていくことで、さらなる利益の拡大が見込めます。

まとめ

今回はデファクト・スタンダード利益モデルに基づき、特にコンテンツマーケティングへの応用を紹介しました。ポイントをまとめると以下の3つになります。

・カテゴリーのスタンダードとなるメディアをゴールから逆算して設計する

・イベントやキャンペーン施策は戦略と計画の工程に多くのリソースを割く

・顧客自身によるマーケティング活動を強力に支援する仕組みを構築する

比較的体力のある企業であれば、このデファクト・スタンダードなコンテンツマーケティングを実施してみてください。大きな効果が見込めます。

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