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コンサル任せで大丈夫?~【解説】人的資本可視化指針(第28回:KPIシリーズ)

人的資本KPI。今回からISO30414のコスト関連に入っていきます。ISO30414では「外部の労働力コスト」が推奨されています。ISO上はExternal workforce costsという定義になります。

外部の労働力コスト

コンサルタント、監査法人、派遣社員、アルバイト、個人事業主、フリーランスなど、外部の労働力に関する費用の総額という定義になります。企業が外部の労働力をどれだけ使用しているのか、活用しているのかを見る指標です。

これを詳細に分析すれば、いいネットワークを構築し専門性やノウハウをどのように活用しつつも自社に取り込むスタンスなのか、単なる外注として安価に素早く活用するだけ(使い倒すのか)なのか、などが見えてくるかもと思います。

私自身、外部コンサルタントという立場であることもあるので、それなりにこの数値には目が向いてしまいますが、外部の支援には様々なタイプがありそうです。
①内部でやるより効率的にやってもらえる(コスト、時間)
②専門性が高い人に支援してもらう、ある意味専門性を買う
③自前でやれるけど調整や育成コストがかかるので外部に頼む
あたりが主な理由でしょう。外部業者にどれくらい支払っているのかをみることで、いろいろわかってくることもあるはずです。こんなに外部コンサル入れて大丈夫か?内部でできない理由は?などなど。
特に最近の政府の仕事を見ていると、本当にコンサル任せで、プロジェクト管理するだけという官僚が多いですよね。特に調査モノ。

評価は?

評価は「△」です。やはり、どれだけ外部人材支援を行っているのか、そもそもアウトソースをしているのか、調査や開発を下請けに投げてプロマネをしているだけなのか、人的資本の持つ「未来の能力」と支払額の市場価値などを考えることもありうります。高度な人材となるとどうしても見ることになりますが、とはいえ、そんなこまかいことをという判断もあります。

何を外部に出しているのか、中身が問われますし、外部コンサルタントに安易にだして、若手コンサルタントの育成にお金を払っているだけにならないようにしないといけません。内部にノウハウが残らなかったり、現場担当者からは「高い金払ってわかっていない奴に教えて意味あるの?」と言われたりすることも多く見られますよね。コンサルの使い方も気を付けないといけないでしょう。それではまた。

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TL

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